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〜〜〜「3話 エースナンバー!!!」〜〜〜 ?「何!?」 藤井「だから、エースナンバーを返してほしいんだよ」 ?「なんでだよ!?エースは俺だろ!」 藤井「そうだけど事情があるんだよ。な? 頼むからわかってくれ!」 納得のいかない表情を浮かべているが渋々了承したのは大野 信司(おおの しんじ)舞空高校のエース。 最速では144km/hを計測している県内でもトップレベルの投手だ。 藤井「大松先生、お願いがあるんです。」 大松「どうした? 野球部の話か?」 藤井「はい、背番号のことなんですけど」 放課後PM5:20 俺はちょっとした用事がありしばらく学校に残っていた。そして偶然野球部の練習しているグランドを通ったときに心地よいボールがミットに収まる音が聞こえた。 田中「信司さん、エースナンバー返したのって本当ですか?」 信司「ああ、本当だ。なんか藤井がしつこくてな、折れちまった」 田中「へぇ〜そうなんですか。じゃあ1番は誰に……」 あの声は……間違いない田中だ! 田中もこの高校に来てたのか……でもまあ地元だから異常じゃないな。 このとき不覚にも田中に気付かれてしまった。 田中「ん? あの顔は……陽介!?」 陽介「げっ!」 俺はばれてしまったのに気がつくとダッシュでグランドからは見えないところへ走った。 信司「なあ田中、陽介ってだれ?」 田中「俺と中学時代にバッテリー組んでた奴です。」 信司「えっ! お前とバッテリー組んでたってたしか中学最高のピッチャーの?」 田中「はい、そうですけど」 信司「なるほどな、藤井そういうことか!」 このときようやく納得した表情を浮かべた。 この日背番号が配られた。藤井、大野、田中以外はみんな驚いていた。 チームの絶対的エースの大野信司が背番号10であり背番号1が誰にも渡されなかったこと。 そしてちゃっかり1年生の田中が正捕手の背番号2をもらったことだ。 実は田中はすごい選手である。中学通算打率.425盗塁阻止率.685 関東No.2の捕手であった。No.2だ。 No.1は他にいる。
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