スレッド
一覧
新規
スレッド
ワード
検索
過去
ログ
ホームに
戻る
ザツダン
掲示板へ
記事観覧
> 記事修正フォーム
記事修正フォーム
題名
名前
コメント
「なあ坂本。来年また対戦しようぜ!」 キャップを被った少年が笑顔で握手を求め、右手を差し出した。 「ああ、染谷。今度こそ俺たち泉水シニアが勝って見せる!」 坂本と呼ばれた少年はがっしりとその右手を握って、キャップの少年――染谷に決意を語る。 「そう来なくっちゃ。お前が初めてだったんだ――俺が初めてマルチヒットを許したのは」 「おやおや、俺は参田シニアのエースに宣戦布告されたのかな?」 「馬鹿言え、むしろ楽しいんだよ。俺の球を打てる奴がこの世に居たなんてな」 そんな答えに坂本は面食らう。 「……こいつは、とんだ天才だな」 お前もな。と染谷は返す。2人の笑顔はとても清々しいものだった……。 「夢か……」 勉強をしていたはずなのに、いつの間にか机に突っ伏して寝てしまっていた。父さんは仕事だし母さんと栞は買い物に出ていて今は居ない。 俺はいつの間にか眠っていたらしい。2年前、俺がまだ中学2年生だったころの懐かしい夢を見てしまった。 あのころはまさか自分の名前が変わって、左目が失明して野球が出来なくなるなんて、考えもしなかっただろう。 懐かしいがあまり思い出したくないものだ。俺は脳裏に浮かんだ染谷の笑顔を首を振って打ち消した。 顔を洗って気分を変えようと思って洗面所に行く。俺は無意識に、大鏡に映った自分の顔を見て顔をしかめた。 左目の医療用の白い眼帯。俺がこいつを家の中以外で外すことは、恐らくないだろう。 「事故で視神経損傷。左目の視力回復の見込みは無い――か」 実は、あの夢には続きがある。 俺と父さんと母さんの3人であの大会の帰り道に事故に巻き込まれ、事故のことをほとんど覚えてないが、俺は左目も大切な両親も事故で失った。 当時、大阪に住んでいた俺は天涯孤独の身になり、入院中は途方に暮れていたな。 「私の家に来ないか?」 当時良くしてくれた先生がそう言ってくれたことを、今でも覚えている。迷惑かけるから、と断っても微笑んで首を横に振ってくれた。 「私にはちょうど君の1つ下の娘が居る。きっと兄が出来たと喜んでくれるから」 そうして俺は川崎医師に引き取られ、坂本から川崎翔真として人生を歩み始める。 しかし、染谷との約束が果たせなかったことが、今でも心残りだ。
0文字/1000文字
文字の色
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
イメージ
パワプロくん
矢部くん
猪狩守くん
猪狩進くん
阿畑さん
早川さん
友沢くん
橘さん
六道さん
久遠くん(11,13)
犬河くん(11)
猫神くん(11)
絵里さん(11)
六道さん(制服)
蛇島くん(13)
みこさん(14)
ボール(イラスト)
野球用具
球場1
球場2
球場・喜び
球場・整列
甲子園・外
バッティング
バント
スライディング
ピッチング
キャッチャー
守備
打つ瞬間
審判
応援団
学校
教室
携帯電話
スマートフォン
パソコン
飛行機
管理者用
[
イメージ参照
]
URL
パスワード
(修正不可能)
クッキー保存