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9回裏,最終回。ジャイアンツは上地を交代し,マウンドに精度の良い速球を得意とする抑え・北島を送り込んだ。 広島の攻撃は1番の飯田からというこれ以上ない好打順。 打率が2割台中盤と低迷気味の飯田ではあったが,それを感じさせない悠々とした様子で打席に入った。 第1球目。ゆったりとしたフォームから繰り出される北島の速球がアウトコース低め一杯に決まる。 ぎりぎりボールだと判断していた飯田は,「うお,すげぇ」と感嘆の声を上げた。あまりの申し分なさに笑みすら浮かべている。 今日の審判はストライクゾーンが多少広めだ。9回に来てようやくそれを確信した飯田は,2球目以降は怪しいコースを積極的に振りにいった。 厳しいコースはなんとかバットに当てて凌ぎ,ひたすらに甘めの球を待つ。しかし,相手の北島も素晴らしい集中力だった。 ほとんどの球をゾーンの隅に集め,飯田にチャンスを与えない投球。そうこうしているうちに球数は10球を超えた。ここまでくると我慢比べである。 12,13球目もカットで粘り,迎えた14球目。インコース高めに相変わらず精度の良い速球が投げ込まれる。 しかし,これまでの球と比べて明らかにコースが甘い。これを待っていた飯田は,腕を畳んで引っ張りで弾き返した。 打球は守備の上手い宇和島の守るショート後方への緩いフライ。思い切り詰まったが,かなり後方へ飛んだのでテキサスヒットになるだろう。 打った瞬間飯田はそう思った。しかし,宇和島は伊達に守備職人と呼ばれているわけではなかった。打った瞬間の打球の軌道を見るやすぐ後ろ向きになり, ほとんどボールを見ないで直線的に落下点へと走り込み,最後に打球を確認しながらスライディングの要領で捕球した。 一塁を少し回った地点で,飯田は腰に手を当て呆然と立ち尽くしていた。しかし顔は笑っている。 「マジすっげぇなぁ……俺もあれが出来たらもっと守備範囲広がるだろうなぁ……」 当の本人は普通のゴロを捌いたような態度でボールを回している。朝飯前ってこういうことか,と飯田が呟く。 「しかし,ここまで上手いともう笑えてくるな」 最後にそう言った飯田は,なおも笑いながらヘルメットを脱いで補助員に渡すと,手袋を外しながらベンチへ走って帰った。
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