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- 『序章 -抑えやってます-』
晴天の某日、リトルリーグの試合にて
久寿川ライガース対打出ファイターズの試合は、6回裏が終了してスコアは、6-5 と1点差で久寿川ライガースが7回表を抑えれば勝利という場面だった…
-ライガースベンチ-
「今日はギリギリだったよな、他のピッチャー全員登板したけど、よく1点差で逃げ切ったよな〜♪」 「あぁ、危険球があったけど…もともと、うちのメンバーは投手が出来るの少ないから仕方ねぇよ…」 「最後は、あいつが投げるから心配ねぇよ〜!」
この1点差の緊迫する場面で、ライガースの内野陣は勝ちを確信したように、意気揚々と守備位置に走り出していった。
-ファイターズベンチ- 「たしか、向こうの投手メンバーあと1人だよな?」 「あぁ」 「でも、向こうの残ってる投手って……あっ!!」 相手メンバー表を確認していた野手が絶句した。
「う〜ん?どうした!?」
絶句した野手は、囁くような声で発した。 「女・子・です。」 監督、他選手一同 「えっ……!?」
少し間を置いて1人の選手が一言つぶやいた。 「監督、コレって向こうは頭数合わせってコト?」
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