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グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/01/11 14:03
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
アイマス×野球のクロスオーバー
パワプロ要素?…はて、なんのことやら
多分短め
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
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Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/01/11 14:27 修正1回
No. 1
―――765プロ―――
社長「…ふむ」
小鳥「あら、社長?
新聞を読んでるのですか?」
社長「音無君。野球だよ野球!」
小鳥「………はい?」
社長「アイドル諸君に野球をさせるのだ!」
小鳥「あの、申し訳ありません社長。
唐突すぎて訳が分かりません」
社長「文字通りの意味なのだが…どうかね?」
小鳥「いえ、どうかね?と言われましても…」
社長「音無君。想像するのだ。
アイドル諸君が生き生きと野球をする姿を」
小鳥「……………!
さすがは社長ですね!やりましょう、野球!」
社長「決まりだな。
では、彼を呼んでくれたまへ」
小鳥「わかりました!」
―――――――――――――
小鳥「連れてきましたよ!」
P「社長。要件はなんでしょうか」
社長「キミィ、野球だよ野球。
野球をするのだ!」
P「……………は?」
社長「拒否権はないぞ?」
P「あの、理由をお聞きしたいのですが」
社長「ティンときた!
それだけだが何かね?」
P「……わかりました、やりましょう」
社長「うむ、期待しておるよ」
P「それでは、持ち場に戻っても…」
社長「あー…、
あと、アイドル諸君には必ず伝えるように」
P「はい。
では、伝えてきます」
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/01/13 17:30 修正1回
No. 2
そして・・・
社長「これより、我が765プロによる野球チームを結成することにした」
春香「えっ?」
千早「野球…ですか」
雪歩「うぅ…真ちゃん。
野球なんてよくわからないよぉ…」
真「大丈夫だよ。落ち着いて、雪歩。
…にしても野球かー。
小さい頃、父さんにやらされてたなー」
やよい「野球ですかー?
うっうー!楽しみですー!」
伊織「あら、このスーパーアイドル伊織ちゃんに相応しいスポーツね」
亜美「んっふっふー
いざとなったら亜美の超ス→パ→殺人スライディングで倒しちゃうっぽいよ→?」
真美「いやいや、そこは神の手スライディングっしょ→」
あずさ「あらー
スポーツですかぁー。
苦手だから、困ったわー」
美希「ミキ的にはどうでもいいって思うな!
…あふぅ」
響「野球なんて、にぃにとキャッチボールしただけだぞー…」
貴音「して、野球とはどのようなすぽぉつなのででしょう?」
律子「貴音、これを読んで」
P「反応は様々です、ね」
社長「そうか…そうだな、じゃあ…」
小鳥「最も活躍した人にはプロデューサーさんと1日デート!
…なんていうのはどうでしょうか!」
一同「「「!!!???」」」
P「お、音無…さん…?」
社長「君ィ…それは困るよ」
P「大体、そんなことでやる気なんか出るはず…」
「「「やります!!!」」」
P「」
社長「……………仲良きことは美しきかな」
P「」
小鳥「ピヨピヨ」
P「」
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/01/20 21:03
No. 3
P「はぁ、もうなんでもいいや…」
社長「とりあえず、プロデューサー君。
コーチ、よろしく」
P「コーチは雇え…ませんよねー」
社長「まだ財政が厳しくてなぁ」
P「まあ、任せてください…自信はありませんが。
…ところで社長、野球をするといっても相手がいませんが…」
社長「1ヶ月後に試合させることが決まった」
P「え」
社長「相手はまだ言わんぞ」
P「手が早いですね」
社長「ハハハ、褒めなくともよい」
…………………
P「1人で全員の面倒見ろって言ってもなぁ…」
アイドルのプロデュース、だけなら別に難なくこなせる。
しかし野球は別だ。
まして指導経験のない人がやるのではだいぶ違うだろう。
自主的に練習をさせたいという気持ちもあるが、彼女たちは何ら素人と変わりない。
だから一人一人ちゃんと見てかなくちゃダメだ。
気が遠くなりそうだ…。
P「と、まあここまでにして…」
小鳥「あ、プロデューサーさん」
P「あ、なんですか音無さん」
小鳥「野球のルールは既に教えてある、と社長が…」
P「手間が省けましたね。
野球はルールが複雑ですから教えるのにかなり時間がかかるんですよ」
小鳥「ええ」
P「ただ、練習ばかりしていても意味がないので紅白試合をさせたい…と思うんですよ」
小鳥「?」
P「アイドルは全員で13人です。
876プロの3人を加えられるなら16人ですが、
それでも2人足りませんよね?」
小鳥「そうですねぇ」
P「というわけで、音無さん。
あなたも練習に参加してくださ…」
小鳥「ごめんなさい、無理です」
P「デスヨネー」
小鳥「社長に頼めばいいんじゃないでしょうか?」
P「…あ」
小鳥「何ですかその「忘れてた」、っていう顔はー?」
P「完全に忘れてましたね、ハハハ。
でも、難しいと思いますよ。
社長は一線を引くタイプじゃないですか」
小鳥「あー…」
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/02/08 06:19
No. 4
P「どうか、お願いします…音無さん」
小鳥「…」
P「ユニフォーム姿のアイドル達」
小鳥「…」ピクッ
P「………自分としては音無さんのユニ姿も見てみたいんですがね…」ボソッ
小鳥「え?何か言いました?」
P「いいえ、何も言ってません」
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/02/25 10:34
No. 5
――――――――――
しかし、指導する立場もきついものだ。
数年前は私は教えられる立場にあった。
ゆえに、指導者の苦悩を知らなかった。
だが、今回アイドル達の指導をし初めて指導するという難しさを痛感した。
私は理論的な人間とは言い難い。
むしろ感覚で動く人間である。
………そのほうがかえって指導者として縫うのうという気もしなくはない。
しかしそれは、あくまでほんの一部である。
そう、私は大愚。
…心の中で叫んだ。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/03/10 18:38
No. 6
…………
――――――――
春香「プーロデューサーさん♪」
P「ん?なんだ、春香」
春香「クッキですよっクッキーっ!よかったら食べてください!」
P「…悪いな」
春香「いえいえ、そんなことないですよ!
ただ、最近プロデューサーさんが元気ないように見えて…」
P「ん、心配してくれてありがとな。
でも、俺の心配をするくらいなら自分の心配からしてみてはどうだ」
春香「むー…それってどういう意味ですかー…」
P「いくら野球をやるからといっても、本業を疎かにしちゃあダメだ。
ちゃんと、自主的にレッスンしろよな?
…あ、俺に見て欲しいなら、声をかけてくれても構わない」
春香「はい」
P「……………ただ、なぁ」
春香「はい?」
P「もう少しミスがなくなってくれればありがたいんだが」
のヮの<気のせいですよ!気のせい!
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/03/15 15:31
No. 7
P「…さて、テレビでも付けるか」
ピッ
『…』
P「…また負けたか…。
これでたしか12連敗だよな…」
俺が応援しているチームは、一昨年発足したばかりの『新潟スタートレインズ』という球団だ。
チームとしては、昨年は100敗を記録し、勝率も3割を切るなど、お世辞にも強いチームとは言えない。
では、なぜ応援しているかというと、好きな選手がいるからだ。
…とまあ、どうでもいいことが伏線だったりするんだが。
今じゃ予測できなかったなぁ…。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/03/19 04:01
No. 8
P「…お、定時だな。
それでは、お先に失礼しますー」
社長「うむ」
小鳥「今日もお疲れ様です、プロデューサーさん」
P「いやぁ、本当にお疲れですよ、ははは」
…俺も随分変わったな。
入社したての頃は、ミスもたくさんやり、何度も頭を下げた。
それこそ死に物狂いで業界を駆け巡った。
そして、アイドルたちがやってきてそれはもう必死で売り込みを行った。
気持ちって大事だな、と改めて思う。
茶菓子を差し入れるだけでも印象はだいぶ変わるものだ。
人間って、そうだろう?
なにか貰えば、何かを返そうと思うのが礼儀だ。
この業界は、こっちが下手に回らんとやってけないのだが…。
………今じゃ、だいぶ変わった。
黙っていても、向こうから仕事が来る。
それも大量に。
嬉しい悲鳴だよ、全く。
みんなアイドルランクがCランク以上になり、知名度も上がった、そのおかげだろう。
…ん、電車が来たようだ。
…………………
……………
………
……
…
……………………。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/03/19 04:10
No. 9
―――??
「…」
「先生、彼は…」
「……………」
「先生!」
「………」
「先生、どうか…どうか、彼を…」
「…最善は尽くします。
が、損傷が酷い。
…電車に轢かれ、この程度で済んだのは不幸中の幸いかもしれませんが…。
………最悪、この左手、左足を取り除かねばならないでしょう。
…そうなると、まず、以前のような活動は無理になりますね」
「…そうか…」
「お気の毒ですが…。
………しかし、何度も言いますが、私にも医者としての意地があります。
微力ながら最善の手を尽くす所存です」
「…どうか、頼む…」
「…はい、畏まりました」
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/04/14 16:05
No. 10
「…双海先生…」
「………双海先生というのはやめてください。
昔からの仲じゃないですか」
「しかし…」
「それとも、私の腕が信じられないということですか?」
「いやいや、そういうわけではないのだよ」
「………高木さん。
あなたも無理をしないほうがいい。
定期検診、最後に受けたのはいつですか?」
「今、無理をせねば事務所が危ういのだよ…」
「…………………そうですか」
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/04/17 00:37
No. 11
「…さて、そろそろ時間だな」
「…どちらに?」
「765プロに戻るよ」
「…わかりました、お気をつけて」
――――――――
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/05/14 19:06
No. 12
小鳥「…社長?」
社長「ああ、音無君か。
…どうしたのかね?」
小鳥「いえ、そのぉ…」
社長「彼なら心配いらんよ。
きっと大丈夫だ」
小鳥「そうですか、よかったぁ…」
社長「………皆にも、伝えないとな」
小鳥「美希ちゃんとか、プロデューサーさんにベッタリですから…」
社長「骨が折れそうだな、ははは」
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/05/18 00:13
No. 13
――――――――――
夢を見ている。
小さな夢だ。
俺は小さい頃からプロ野球選手目指してひたすら練習し続けた。
野村野球に憧れていたな…。
ところで一つ、野村野球に欠かせないボールがあるのをご存知だろうか。
そう、シュートである。
シュートは「再生工場」に欠かせないボールなのだ。
小学5年にシュートを身に付けて、以降決め球として使ってた。
…しかし、当時幼かった自分は肝心なことを知らなかった。
シュートは選手生命を縮める、ということ。
自慢になるが、中学時代からプロのスカウトさんに注目されていた。
雑誌にも取り上げられていて、それにはこう書かれていた。
「天才中学生のシュートの秘密とは?」
…天才中学生とは自分のことだ。
自分で天才というのも歯痒いのだが。
ともかく、右打者のインコースを抉るシュートは効果抜群だった。
三振を奪えたのは元より、コントロールも良かったためである。
…そうか、その時にはもう壊れ始めていたか…。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/05/24 06:41
No. 14
――――――
「おい、P!?…その肘…」
「俺の肘なんてどうでもいいだろ、それより次の相手の分析を…」
「何言ってんだ!お前が怪我したらウチの野球部は終わりなんだよ!」
「………」
この時、俺は既にわかっていた。
この肘が、一生治らない、ということを。
何を知って、何を思って君は言ってるんだ?と笑いたくなったよ。
…あぁ、つくづく自分が嫌になる。
これだから友達や彼女ができない。
…いつからだったかな。
野球の情熱がすっかり冷めたのは。
でも、その情熱を再び燃やしてくれた人がいた。
―――同年代の猪狩守だ。
アイツは投げても打っても「天才」だった。
生まれ持った才能を努力で引き伸ばす、そんなヤツだった。
俺は努力で全てカバーしてるというかんじかな?
もっとも、それが祟って怪我するんだけどさ。
………女にモテるわ、金持ちだわで本当に羨ましかったよ。
自分は高校時代、猪狩とは1度しか対戦したことがなかった。
そして、それが自分の最後の試合だった。
「8対1」
7回コールド負けだった。
俺は何も思っていなかったんだよ。
何故かって?
その場で倒れこんだからさ。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/05/24 06:49
No. 15
―――――――
「君、このまま野球を続けると取り返しのつかないことになるぞ」
「…なぜです」
「肘の骨が大きく曲がって、しかも磨り減っている。ある程度は私の手でカバーできるのだが…」
「…続きを」
「………まあ、野球は諦めてくれ」
「………そうですか」
「君はまだ若いんだ。何も野球ばかりに気を取られることはないだろう?」
「………まあ、そうですね」
「…薬は出しておく。
だが、これは『劣化が遅れるもの』だ。
くれぐれも勘違いしないで欲しい」
「…先生、ありがとうございます」
「………お大事に、P君よ」
「はい…」
それでも自分は、日常生活より野球を優先した。
自分が通ってる高校の野球部は毎年部員不足で、ここ10年で県大会に参加したことが一度もなかった。
野球部員を必死に集めて、なんとか部としての体制を整えたんだ。
まあ、今思えば「なんでそこまで必死になったんだろう」って思う。
あるいは、若さゆえかな?
私もまだ若いんだがね…。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/05/25 08:53
No. 16
――――――――
「しまっていこー!」
「おおーーーーー!!!」
そういえば、あの時三振に仕留めてから…だったかな?
『4番ピッチャー、猪狩守君』
「ばっちこーい!」
「…っ!」
初球、高めのストレート、148km/h、ストライク。
「…っ!」
二球目、外角低めのストレート、146km/h、ボール。
「……っ!」
三球目、外角低めから入っていくカーブ、124km/h、ストライク。
―――追い込んだぞ、猪狩守よ。
―――――これで、トドメだ。
「…っ!」
四球目、外角低めから逃げていくシュート、136km/h、ストライク。
…このボールだ。
見事、猪狩守から空振り三振を奪ったボールだ。
だが、ここで限界が来た。
監督は、自分の異変にすぐ気がつき、レフトへと回した。
しかし、この野球部は俺以外にピッチャー経験のある人はいなかった。
その結果7回コールド負けだったのだ。
もっとも、これでもよく抑えてくれた。っていうレベルなんだけど。
………心残りは、自分が投げて打たれ、負けなかったことか。
まぁ、もう投げれんが。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/05/25 09:03
No. 17
試合後、俺はすぐ病院に搬送された。
野球を続けるのは、無理。
そう言われた。
例えるなら、ドラ〇もんを失ったの〇太だ。
変な例えだな…。
俺の怪我はテレビでも報道された。
ドラフト候補のピッチャーが怪我を負うんだ、当然避けられなかった。
クラスでは同情の目が眩しかった。
「やめてくれ、そんな目で俺を見るな」
だなんて、思うほどに嫌だったさ。
まあ、それで俺は地元の難関大学に挑戦した。
野球の未練を断つ為、そして新たな自分を見つける為。
幸い、学力は割と高かったので無事、合格した。
大学での生活は、日々充実していた。
野球人としての自分を知らない人が多かったからだ。
まあ、何がともあれ、野球への未練は765プロ入社と共に断ったはずなのだが。
Re: グラウンドの向こう側へ!
名前:
パワプロ?
日時: 2015/05/25 09:08
No. 18
―――――――――――――
P「社長。要件はなんでしょうか」
また、いつものつまらない手品かな?
社長「キミィ、野球だよ野球。
野球をするのだ!」
P「……………は?」
…突然何を言ってるんだ社長は?
野球だと?ふざけるな。
俺の事も知らんクセに…
社長「拒否権はないぞ?」
………いや、違う。
社長はおそらく知っているのだろう。
なにせ、765プロのアイドルの過去もほとんど調べ尽くしたというほどだ。
当然、自分が野球をやっていたということも頭に入ってるのだろう。
P「あの、理由をお聞きしたいのですが」
社長「ティンときた!
それだけだが何かね?」
はい、きました。
お決まりの社長の名台詞(?)。
そいや、俺を採用した時も、「ティンときた」って言ってたっけな…。
P「……わかりました、やりましょう」
もう、どうだっていいや。
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