Re: 守護神はじめました-第3話- 名前:リリカル兄貴 日時: 2015/05/20 22:39 修正1回 No. 3
|
|
それもそのはずマウンドに立つ当人は、身長が130cm程度だから見間違えても当然の事だった。
久寿川ライガースの絶対たる守護神? 西宮奈々(にしのみや なな)はマウンドで怪訝な表情をして帽子を被り直した。 その容姿は、凛とした眼差しと、帽子を被るとショートカットと思わせる、手の込んだ編み込みカチューシャと、当然の如くおしゃれを気にする、11歳のお年頃女子だった。
「まあ、想像以上の可愛い女子も、度肝抜かれるが…打席の外からでも、この五郎丸って捕手の威圧感はパネェ…!!」
山本がそう思うにも彼の体格を見て意識しない者はいないだろう。 五郎丸渉(ごろうまる わたる)13歳にして170cmを超える長身で筋骨隆々の捕手がずっしりと構えているのだ。 その存在感からか、この試合ファイターズナインは本来の打撃が出来ていなかった。
「球審、投球練習はナシでお願いします。」
彼は後ろに振り返って、口数少なく球審に告げ、それに応じてゲーム再開させた。
お察しの通りで、小柄の女子投手と長身筋肉マン捕手という凸凹というか対極的なバッテリーに、ファイターズベンチも戸惑いと失笑が込み上げるのは隠せず、数少ないが観衆のざわつきが収まらない。
|
|