スレッド
一覧
新規
スレッド
ワード
検索
過去
ログ
ホームに
戻る
ザツダン
掲示板へ
記事観覧
> 記事修正フォーム
記事修正フォーム
題名
名前
コメント
秀行が投げた第一球は,カットボールであった。左打者である岩村の胸元をめがけてキレよくえぐる。岩村はフルスイング。バットの芯に当たった。打球は低く勢いがある。が,タイミングが早すぎて一塁線をきり,ファールとなる。ノーボール,ワンストライク。その打球を見るや否や,秀行は口をヒュ〜,と鳴らした。そして,すぐさま気を取り直す。深呼吸。振りかぶって第二球を投げた。 その球はきれいな直球であった。外角低めギリギリのコースである。岩村は見送った。判定は。 「ストライク!」 球審の原田のその声には力がある。秀行は思わず笑いながらつぶやく。 「原田君も気合はいってるな……」 運河から「いいボール来ているぞ〜!」と声を掛けられながら,秀行は送球されたボールを受け取る。ノーボール,ツーストライクである。すでに追い込んだ。秀行の腹は無論,決まっている。 第三球目は,内角低めに切れ込む高速カーブ。しかし,岩村は狙っていた。その球を岩村は捉えた。引っ張りである。秀行は,乾いた打球音を聞いた瞬間に肝を冷やし,ガクッとうなだれた。そして,右中間方向を見やる。ものの見事にセンターとライトの間を破るであろう見事な打球であった。この勝負,完璧に岩村の勝ちである。 うなだれたままの秀行に,岩村がゆっくりと歩み寄ってきた。柔らかい優しい表情である。秀行はそんな岩村を見て立ち上がる。目と目が合った。秀行は,苦笑いしながら口を開く。 「……,さすがですね,岩村さんの勝ちです。俺は負けましたよ……」 すると,岩村は神妙な表情を浮かべてこう言った。 「それはどうかな,どうして俺が勝ったと証明できるんだ?」 「え……?」 秀行はキョトンとする。岩村の言葉が理解できない。岩村は続ける。 「もう一度問おう,何で俺が勝ったということになるんだ,さぁ,答えてみろ」 秀行は即答した。 「いいや,岩村さんはあんないい打球を右中間に打ち放った。普通に考えれば二塁打です。それなのにどうして岩村さんが負けたと言えるんですか,いや,貴方は勝ったんです。どうしてそんなことを言って……」 秀行がそう言いかけたその刹那だった。 「秀行,いい加減にしろ! 誰も守備に着いていないのにどうして勝負がついたと言える!?」
0文字/1000文字
文字の色
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
イメージ
パワプロくん
矢部くん
猪狩守くん
猪狩進くん
阿畑さん
早川さん
友沢くん
橘さん
六道さん
久遠くん(11,13)
犬河くん(11)
猫神くん(11)
絵里さん(11)
六道さん(制服)
蛇島くん(13)
みこさん(14)
ボール(イラスト)
野球用具
球場1
球場2
球場・喜び
球場・整列
甲子園・外
バッティング
バント
スライディング
ピッチング
キャッチャー
守備
打つ瞬間
審判
応援団
学校
教室
携帯電話
スマートフォン
パソコン
飛行機
管理者用
[
イメージ参照
]
URL
パスワード
(修正不可能)
クッキー保存