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「あの初球の入り方自体、どう思う?」 「直前にルイのフォーシームを見ていれば、大抵はチェンジアップをヒットできません。つまり基本的にチェンジアップがストレートに先行することはない。だから打者は初球を速い球に絞る。ルイはこのレベルからならストレートで三振が取れる投手です。打者としては追い込まれたくはない。余計に打者は初球から狙いを絞る。そこにチェンジアップがくれば、まずタイミングは合わない。当てられても綺麗なヒットが出るとは考えにくい」 「ははっ」 見透かされているようで、優の無情な分析が少し癇に障った。こいつも性格がイイとは言えない。 画面の映像は青葉高校4回裏の攻撃が三者凡退に終わったところを映している。 「確率的に考えて、いい手だと思います」 取ってつけやがって。 「でもお前は使わない、だろ?」 「俺というより、…ルイが投げたがらないかもしれません。得点圏に走者を置いて打者は春大県ベスト4の4番ですから。全球勝負球ってことなんでしょうね」 「もっとあいつを信じろってか。実際俺の配球は打たれたわけだしな」 その意図はわからないが、ここまでルイは、俺が出すサインに首を振ったことはない。構えたところに、要求した球を、期待通りの水準で投げ込んでくる。 あの日初めてブルペンでルイの投球を見たとき、なんて綺麗なピッチングをするのかと思った。無駄も淀みもないフォームから放たれた直球は、一直線に捕手のミットに飛び込み、乾いた破裂音を響かせていた。 興奮を隠せずに紅白戦で打席に立つと、放たれた直球は美しさとは程遠い顔を表した。一見して、マシンの140キロよりもかなり速く感じた。いや速さの問題以前に、怖いと感じた。不自然でかつ正確な表現を徹底すれば、打席で見るルイの直球は「暴力的」ですらあった。マウンドに君臨する左腕は、その脅威を完全に支配下においた存在に見えた。 ルイは首を振らない。あの球を、俺の指示通りにミットに投げ込んでくる。一瞬の緊張と恐怖は、破裂音からわずかに遅れて来る恍惚に跡形もなくかき消されてしまう。 従順の理由などどうでもよかった。
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