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ゆったりとした入りから徐々に全身運動が加速し、粘りのある下半身が生み出したパワーは加勢を得ながら腰から体幹へ、体幹から肩へ、肩から腕を伝って、臨界に達するその直前に指先で集約する。全体重を乗せて放たれた直球は、人間の視覚系が予測する軌道のわずかに上を通り、何物にもその進路を妨害されることなく推進し、いくらか不満そうに余韻を立ててミットに突き刺さる。 一瞬の痛覚と尾を引く快感に浸る脳は、あの直球を使役する存在が自分自身であるかのような錯覚を引き起こすようになった。ルイが狭い意味で「失投」をめったにしなくなって以来、錯覚は進行した。 「うちがノーマークだったにしても、石工相手に3順して2失点だ。ルイは本物だよ」 勇は満足気にそう言って、リモコンの早送りボタンを押した。 青葉高校の夏大初戦は、シード校の石ノ巻工業だった。序盤はロースコアで投手戦の様相を呈したが、5回裏にリードをもらった相手投手の乱調をついて一気呵成の5得点。その後ダメを押し、6点差の8回からマウンドに上がった前島が2失点でしのいで、青葉高校は夏の初戦を勝利した。 早送りされた映像が9回表の守りの場面で静止した。 「問題は前さんだ。正直9回のファールフライには冷や汗かかされた。向こうが打ち損じてくれたただのラッキーだ」 本人の前でこそ顔に出さないが、勇の前島に対する評価は厳しい。 映像は9回表、1アウト2塁で1−1のバッティングカウント。甘く入ったカーブが、レフトスタンドのファールゾーンまで飛ばされた記憶を引っ張り出す。 「初戦の重圧だか相手の重圧だか9回の重圧だかわからねぇが、6点差あって腕縮こまってたらどこで使えっつんだよ」 「カーブは前さんの生命線ですからね。制球が利かないのは厳しい」 「割と平気な面してると思ってたんだが、亮輔とは逆方向でルイの影響を受けてやがる」 「武器への固執ですか」 「完全に裏目に出てるよ。もともとピンチを最少失点で切り抜ける技巧派なんだよな。なんだかんだで打てないってとこが武器だったのに」 前島の調子はブルペンで受けてる限り悪くなかった。マウンドに上がってから、目に見えて固くなっていったのだ。 「……ルイはきっと気づきませんよ。どうでもいいんです。他の投手のことなんて」
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