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ルイの捕手をやってみて最も驚かされたのは、球速でも直球の回転数でもなくその制球力だった。ブルペンで本人にそれを言うと、打たれた責任は俺にしか付きませんから、と返ってきた。最近のルイは、かぶりっぱなしだったはずの猫を忘れがちになっている。 ルイと他の投手では、身体能力に決定的な差があるというより、むしろ身体能力を最大限活用する「操作技術」に差があるのかもしれない。もちろんそれは一朝一夕で身につくものではない。おそらくずっと以前からルイは自らの限界と戦い、限界を拡張してきたのだろう。それが大きな苦しみを伴うことは想像できる。 彼らも苦しいのだろう。亮輔やあるいは前島もまた自分の限界と懸命に戦っているのだ。ただ、その戦い方がなっていない。苦しむことが偉いわけじゃない。苦しまなきゃいけない、なんて大間違いだった。人を強くするのは、目標を見据えた確かな蓄積に他ならない。 五味の言葉が頭をよぎる。 ― 勝ちたいだけじゃ勝てないんだよ。 ルイの周りには、ルイに上を目指させる大人たちがいただろう。ルイには努力を結果にしてくれるだけの環境があったのだろう。努力が糧になる約束の中で、あいつは存分にその才能を育ててきた。それなら決定的なのは、タンパク質の配列を決めるだけのDNAなんかじゃない。持って生まれた才能だけじゃない。 黒い液晶画面に反射した自分の顔が情けなく見える。 重要なのは誰と生きてきたかじゃないのか。そこで何をしてきたかじゃないのか。あいつらはこの機会を逃しちゃいけないんじゃないのか。別格の存在と競う立場に立ったことは不幸じゃない。 それでもいつだって投手はプライドばかり高くて女々しくて面倒くさい。そういう奴らを引っ張ってやれるのは、きっと捕手なんだ。この先2年間「成田ルイ」が俺たちに何を象徴する存在になるのか。非凡の脅威なのか、それとも限界への挑戦なのかは、捕手にかかってるんだ。 「優」 ちょうど機材を片づけ終えた優がこちらを向いた。 「浩二さんと投手陣呼んで、ミーティングやろう。浩二さん呼んできてくれ」 「わかりました。ビデオどうしますか」 「わり、もう一回つないどいて。それと」 俺はこいつと競うんだ。今度こそ実力で差をつけるんだ。 「うちらの競争はもう始まってんだろ。誰にも遠慮はいらない。思ったことがあんならしゃべれよな」
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