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2−2 人為的にすら見えるほど綺麗な青空から差し込む日差しは、容赦なく球場を照り付けている。中に着たTシャツの汗ジミが気になって、上に羽織ったシャツを脱ぐことができない。口に含んだミネラルウォーターのぬるさに顔をしかめると、隣の席の成田利央と目があった。 「確かに苦々しい展開だな」 苦笑しながらそう言った恩師にへらへらと相槌をうち、それでもバツの悪さで三脚に乗せたビデオの画面を調整するフリをした。 休日を利用して東京から仙台を訪れている利央を、ベスト16まで残ったルイの試合にさそった。照れて嫌がるかとも思ったが、意外にも「ちょうどよかった。それを観に来たんだ」と二つ返事だった。 「奥さんもご一緒かと思っておりました」 「彼女も仙台には来ているが、陽射しのなかで野球観戦など願い下げだそうだ」 高校入学以降、ルイは母方の実家で祖父母と暮らしており、両親とは同居していないと聞いている。彼が住む家はあの「三山リカ」の実家として、地元ではかなり有名らしい。 ルイの母親はウクライナ人の母をもつ新体操選手で、五輪にも出場している。そのモデル並みの容姿とどこか突飛なキャラクターで一時期はかなりメディアを賑わせた人物だった。そんな彼女は去り際もかなりにぎやかだった。五輪が終わり帰国早々に現役引退を表明した彼女は、しばらくの間バラエティ番組などにたびたび顔を出したのち、母校に戻って新体操のコーチに就任した。 「本当は観たいんだろうがな。ルイが嫌がるそうなんだ」 練習終わりにマッサージをしていたとき、すすんで他の部員に親の話をする気はないと言っていたルイを思い出す。あれは、ある部員がルイを「スリークォーター」と評していたことについて、誤解を解いておいたと断りを入れた時だった。彼はハーフとハーフの子どもだから、半分は日本人だ。どうでもいいとルイは言った。いつもの朗らかな表情とはちがって、うんざりしたような顔がやけに気になったことを覚えている。 内角を突いて打者をファーストゴロに打ち取ると、先攻のナインが一斉にベンチへと引き返していく。
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