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思わず前島から目をそらしてしまった。前島の言葉から逃げるように目のやり場を探す。嫌でも目に付くそこには、映画の子役みたいな顔した奴がマウンドに立っていた。 捕手から球を受け取ってワインドアップ。 「シニアで全国出てて」 テイクバック。軸はまるで崩れない。 「135キロの左投げで」 スムーズな体重移動を伝って、全身のエネルギーが指先に集中する。 「おまけにあのルックスじゃあな。完敗だろ」 解放された速球はブルペンに快音を響かせ、前島の言葉以上に俺の指先から温度を奪っていく。 いや待てって。そうじゃねぇだろ。それはねぇだろ。 「前さん、『俺らとベンチ』ってなんすか」 前島の笑顔は諦観だ。いつもの人懐っこそうな笑顔でも、目は笑っていない。 「そうですよ。亮輔は顔は中の上ですもん。前さんと一緒にされちゃあ有紀ちゃんも黙ってない」 後藤も笑みを崩さない。こいつはチームの現正捕手として反応が難しい立場にいることを悟っている。 「そうじゃねぇよ。前さん、まだ負けてないし、なにも決まってないです」 「うわ、亮輔がなんか始まっちゃった。俺ベンチどころか観客席で団長かもしれない」 監督が投手に歩み寄って何かを指示すると、成田は笑顔で頷いた。変化球の指示だった。 「冬場、馬みたいに走ったじゃないですか。うちらだって球威上がってますって」 少し間があった。そうだな、負けらんねぇよな。前島は笑顔のままそう言った。緩急を付けたピッチングが持ち味の現エースは、年の差一つとは思えないような、そんな瞬間を見せる時がある。ただ、前島がどんな気持ちでそう言ったのか。結局、俺は汲み取れなかった。 成田ルイ。春から入ったこの新入りは、オリエンテーションの紅白戦で完封し、翌日にはブルペンで投球練習を始めた。 1年の時、俺がブルペンでの投球練習を始められたのは、3年が抜けた秋からだった。
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