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一瞬のうちに視聴覚室に静寂が訪れる。5人全員が和喜を見ていた。 「確かに勝てねぇかもしれねぇ。だけど、3年の最後の試合だったんだぞ!それをなんで…、手抜くことねぇだろ!」 「カズさん」 ルイの目はあまりに穏やかだった。 「俺がマウンド降ろされて、代わった前さんはワンアウトも取れずに降りました。2年半高校野球やって、1年にレギュラー取られて、最後の登板で1つのアウトも取れない。それで後輩にケツ拭いてもらうようなピッチングしかできなかった。他の3年も、向こうの2番手投手相手になにもできなかった」 その目の穏やかさは慈悲ではない。純粋な同情だった。 「俺はそんな終わり方したくない。別に手抜いたんじゃないです。俺は郁栄に勝つために最善を尽くしたつもりです」 「それは2年後お前が勝つためだろう!そんとき前さんはもういねぇんだ。お前は、チームのエース失格だ。お前は、自分のための野球しかできないんだ!そんなやつがチームを支えられるか!エースになんかなれるか!」 依然としてルイの目は悲しげだった。 見下すな、そんな思いが湧き上がる寸前に、亮輔の手が和喜の肩をぽんとたたいた。 「だったらよ、俺たちが支えようぜ」 強い感情を引きづった脳は予想外の一言を持て余していた。 「現時点で一番チームの勝率に結びつくのが成田だ。だから奴はエースだ。それでいい。チームのことは俺たちが考えりゃあいい。勝つための野球で誰一人苦しくないような部にすればいい」 亮輔は和喜から勇に目を移した。 「俺はあきらめたわけじゃねぇ。けどな、そいつがとんでもねぇ奴なのもわかってる。監督の中では成田が投げることが甲子園に行く決まり手なんだろうが、まだ来年の夏は決まってねぇ。それにこのチームが本気で勝利を目指すこと、それは俺にとっても、きっとほかの奴らにとっても一番いいんだ。みんな勝つのが一番いいんだ」 「リョーさんに賛成です。でも、どうせならこいつをエースから引きづり降ろしましょうよ」 健太はそう言ってルイを顎で指した。 「カズさん、俺も前さんみたいな終わり方は嫌です。ルイを死ぬほど研究してやります。そして絶対こいつを超えてやるんです」 健太は腐ってないのか。ほとんどブルペンにも入れてないのに。同学年に化け物みたいな投手がいるのに。 不敵な笑みを健太に返して、ルイは口を開いた。
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