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「お前はもっともっと強くなれる。苦しくてもルイを見てろよ。そのうち、きっとルイの痛みが見えてくる」 前島が言い残したその言葉が、練習の間幾度となく健太の頭に渦巻いた。ダウンを終えて優とストレッチをするルイに目をやる。 栗色の髪、野球部員とは思えぬ白い顔。他校の生徒や上級生にも一目置かれている容姿をもってして、天才的スペックを誇る投手。学力にも問題はなく、むしろ英語の成績はトップクラスと聞く。 なにが痛いものか。彼のようになれたら、と思う人間は決して少なくないというのに。 内心でそう毒づく健太も、本当は気づいているのかもしれない。日々の練習に対するルイの謙虚さが局所的自信の欠如から来ているということに。ルイもまた、目前に立ちふさがる壁に絶望しそこから感じる痛みが消えてしまうことを恐れている。翌年の夏、甲子園の地で榛原駆に屈するまで、青葉高校野球部はそのことに気づかなかった。 彼らはそこで「持って生まれた才能」という言葉の重みを知った。安易に天才ともてはやされる怖さと痛みを垣間見た。他の追随を許さない、生まれ持った圧倒的な才能を前にして、人が感じる痛みはそこからの距離に反比例する。ルイの痛みは誰にも共感されず、ルイを孤独にさせていった。 健太が前島の言葉を思い出し、そのことを嗅ぎ付けたのは、半年後の茹るような暑さの下で甲子園の土をかき集めているときだった。
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