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「ふん、まあこの時期になると俺ら先発投手は誰もがナーバスになってるだろ?」 「俺もこれから監督に呼ばれてるんですけど」 「何だよ、せっかく回りくどく言おうとしたのに。昔から釣れない奴だこと。あー何か、桐生と話しているみたいだな」 不意に河合が笑いかけてきた。彼のたるんだ頬を歪ませて笑われると馬鹿にされているような気がしたが、もっと目についた部分がある。 俺が桐生に似ているんじゃなくて、桐生が俺に似てるんだ。そんな言葉が喉元から出かけたが、馬鹿らしくなってやめた。河合とはあんまりウマが合わない方なので、ご機嫌をとっておいた方が得策だからだ。なるべく早く解放されたいし。 「3番手だ。つまり俺の開幕は3月31日、甲子園、浪速レッズが相手ってこと」 「それはそれは。内定おめでとうございます」 言葉とは裏腹に冷たさを帯びた口調で言った。そもそもこの人は昨季12勝してるんだ。よほどキャンプ期間の仕上がりに手を焼いていなければ、表ローテは確約されているようなものである。 「あとお前の親友の江ノ本クンは2番手だよ。だから開幕カードのローテーションは桐生、江ノ本、俺の順番ってわけだ」 「へえ。和馬が2番手ですか」 「去年は8勝止まりだったけど防御率は俺より良かったからね。俺はあんまり納得してねえけど」 「……すいません、時間がアレなんでもう監督室の方へ行って良いですか」 手もとの腕時計を見る素振りを加えながら、河合に訴える。あんまり彼の与太話に耳を傾けていると、時間があっというまに過ぎ去ってしまう。そのくせ自慢話が多いものだから、さっさと逃げればよかったと結局後悔してしまうのがオチだ。 「仕方ねえな」 さすがに河合もこれ以上言及しようとはしなかった。それでもこの人は後輩をとっつかまえてでも、気のゆくまま駄弁るような人だ。被害者が出ないようにと、菅浪はそっと祈った。 「まあ良い話、期待してるぜ。それじゃあな」 「はい、失礼します」 一礼を添えて、菅浪は歩みを再開する。通路の角を曲がり、河合の姿が無くなったと確認したところで、吸い込んだ空気を溜め息にして一気に吐き出した。
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