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アウトローいっぱい。キャッチャーが乾いた音をひと鳴らしして捕球する。直後、審判の拳は当然のように勢いよくあがった。 手出しすることすら出来なかった相手バッターは、とぼとぼとベンチへ引き返してゆく。その様を遠い目で捉えながら、菅浪はマウンドを後にした。やはり三振でイニングを締めくくる以上に、気持ちいいものは無い。 それが窮地であればあるほど――この勝負は1塁と2塁にランナーを置いた状況だったが――、湧き出す快感物質やアドレナリンは比例して増加する。麻薬、そのものだ。 腕を振り込んでからボールは糸を引くように、すぅっとキャッチャーミットの元へと、誰にも邪魔されずに一直線に吸い込まれる。これまでバッターを真っ正面から打ちのめす空振り三振ばかりを追い続けていたが、今のような見逃し三振も趣があっていいかもしれない。菅浪はまんざらでもない気分に浸った。 「ランナーは出したけど、前の回よりは出来が良かったぞ」 橘の言葉に、一応合格点はもらえたかと、胸を撫で下ろす。 「とはいえ、ポテンヒットが2本続けて出たことについては考えないといけないな」 「球威不足、なんすかねえ?」 「どちらかといったらボールのキレのほうが今一つなのかもしれないな」 「キレ……ですか」 喉元に流し込むように、言葉を発した。 「そうだ。多分、完全にはボールの精度が仕上がってないと思うんだ。 不完全な分、相手バッターにも捉えられる余裕が出てきてる気がするね。本調子なら、あの程度のバッターなんてどうってことないだろ?」 「確かに」 口元を尖らせながら、こくりと頷く。 「それでも、あまり良くない状態で2回をゼロに抑えたことは収穫って言ってもいいよ。でも技巧派投手はそれが出来るかどうかで、上で通用するかどうかが決まるからな。 とりあえず今日のところはこれで終いだろうから、クールダウンはしっかりしとけよ」 「ハイ、ありがとうございます」 去っていく橘の姿を見つめながら、一礼する。比較的長身で大きかった彼の背が、どんどん小さくなっていった。
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