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「なんだ、お前も勝ち投手を狙っているほど切羽つまってんのか?」 「まさか。ウチの今年の開幕投手は誰だか分かってますか?」 それはお前、桐生大輔(だいすけ)だろう。そんなことをわざわざ言うのはシャクなので、口には出さいない。代わりにははっ、と笑って質問を流してやった。 「まあそれは置いておきまして。大分ピッチングで苦しんでいるようで」 「余計なお世話だ」 「にしても今日の最速は141キロですか……未練ってやっぱりあります?」 桐生の顔に、笑みが消えた。さすが22歳と若いながら、パイレーツを背負うエース投手。一応の気配りは出来るようではある。でも、何となく気に食わない。 「今日投げてる間、何度もお前のピッチングが頭にチラついたよ」 150キロを超える豪速球に、突然視界から消えるような急激な変化をするという縦と横のスライダー。加えてスプリットフィンガード・ファストボールに、昨秋にマスターしたという新球、シュート。 打者にスイングすらも拒絶させるほどの、圧巻と言うべき投球ばかりが目立つが、変化球でかわして手玉に取る投球も何食わぬ顔でやってのける。結果今日は3回をパーフェクト、5個の三振を奪う快投を見せた。 「ああ、なるほど。でも3年前のビッグスターズとの天王山の一戦、あの試合のスガさんの投球にはまだまだ及びませんよ」 「そりゃあそうだ」 当たり前だ。あの試合は"最高"の出来栄えだったんだから。投球術しかり、ボールの状態しかり、相手打者との駆け引きしかり、完璧だった。 "野球の神様が〜"とかいう言葉を時々耳にしたりするけど、あの時はまさしく"野球の神様"が憑りついていたと思う。9人のフィールドプレイヤーの内のただの1人、という存在ではなかった。決して立ち入ることの出来ない、勝敗の領域にまでも――踏み入れることが出来たのだ。 自分の手ひとつで相手を絶望の淵に追いやり、味方に希望の光明をもたらす。"エース"としての理想的な投球を、自身の力で、いとも簡単に体現してみせた。 だけどそんな夢のような時間も、そう長くは続かなかった。夢を見させてもらった代償なのか、野球の神様の単なる気まぐれなのかは知らない。今知っている事実は―― と考えたところで、菅浪はベンチの天井を仰ぎ、長い溜め息を漏らした。
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