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描きたいものがあるなら、それを好きに描けばいいと思う。 それが絵を描くってことだと思ってた。 だけど、今、そうはできない。それにはいくつか理由がある。 過去には絵を褒めてもらって、それが嬉しくって、何も考えずに描けていた。 高校生になって美術部に入って、永井先輩のすごさに憧れた。 それにかなうはずもないって気づいたのは、やっと描きあげた作品が最初のコンクールで箸にも棒にもかからなかったから。 好きなものを好きに描くだけじゃダメなのよ、って永井先輩に教えられた。 永井先輩に教えられているうちに、先輩の厳しさにはついていけないと思うようになった。 私には、永井先輩に褒めてもらえるような作品を描く才能が、ない。 そのころから、絵が手につかなくて、外が気になるようになった。 野球部の人たちが、なぜあんなに野球に打ち込めるんだろう、そう思ったとき、緑川先輩を見つけたんだ。 きらきらとしたその姿がまぶしくて、眼から離れなくなった。 絵を描くとき、『その内面まで描きたい』と思ってきた。 でも緑川先輩を描きたいと思ったとして、私は緑川先輩に近づくことすら難しい。 描きたいものすら、描くことができない。 そう思ったときに、私は絵を描く資格をなくしてしまったんだろう。 でも、美術部をやめたいのに、やめられない。 私には、緑川先輩を見られる場所があるって言うささいな幸せを捨ててしまう勇気がないのだ。 「ちょっと横井さん、聞いてるの!?」 急に怒りに満ちた声が聞こえて、「ひゃい」と情けない返事をしてしまった。 永井先輩が、ため息をつく。 「すみません」 「謝って欲しいわけじゃないわ」 その声にまたすみませんと言ってしまった。 「もういいわ。やる気がないなら今日は帰りなさい」 あきれたように頭を振って、永井先輩は自分のキャンバスに向かった。 空気が、とても悪かった。窓から入ってくる風が、油のにおいを運んでくる。 うっ、となってしまって、失礼しますと頭を下げて、美術室から逃げ出した。
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