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2−1 四回裏、成田がこの日最速の速球で梶間を見逃し三振に打ち取ったのを見て、仙台青葉高校野球部監督五味雅和はほくそ笑んだ。梶間を好敵手と認めたことが伺える成田の投球内容から、更なる失点の可能性が最も小さくなったと理解したためである。 雅和もまた、成田の手抜き癖に気づいていた。秋田との違いは、成田の投球のムラがパフォーマンスの上限においても観察されるということ、すなわち上限リミッターの存在に気付いた点にある。雅和の観察によると、リミッター解除の発動条件は成田自身が打者に一定の脅威を認知することであって、危機的な状況を認知することではない。したがって、リミッターの解除は得点圏に走者を進めるとギアが上がるという投手としてしばしば見られる特性ではなく、教えようがない「嗅覚」のような知覚的はたらきであろうと雅和は推察していた。雅和にリミッター解除の仕組みを確かめる術はないが、それは問題ではなかった。その機能がわかっていたからだ。相手と自身の力関係を嗅ぎ分ける、ロスの少ない適性水準での投球が成田の群を抜いた完投能力を支えている。 継投について回るリスクを考えれば、完投型エースの存在はチームの守備に安定感をもたらす。昨年の夏、そして今年の春と甲子園連覇を成し遂げた最大の要因は鉄壁の守りにこそあった。とはいえ、一打席に焦点を当てた局所的な見方に立てば、常に全力で投げる投手こそ善である。故に敵の出塁そのものが命取りになりえる試合の終盤では、成田の特性が仇となる。この点に関して雅和の打った手は的確だった。捕手の人選である。 試合の終盤、投手の球種が割れ、スタミナも底が見え始める状況下で得点を与えないために必要なものはなにか。さらに言えば、相手に一点を払ってチームに勝利をもたらす手が打てるのは誰なのか。グラウンドに参謀を送るのである。相手の弱みに付け込む狡猾さ、勝負どころを嗅ぎ分ける嗅覚、ここぞでギャンブルが打てる大胆さ、一試合通した配球ができる先見性など、参謀としての才能を活かす場所に、雅和は捕手を選んだ。いわゆる打力や守備能力といった、個としての能力を持つ選手にそれらのプログラムを植え込むのではなく、すでに一定の賢さをもった選手に捕手として最低限必要な技量を叩きこんだ。入部と同時に行われる「捕手選」は、雅和の経歴に大輪の華を添える妙手となった。
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