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「タ、タイムお願いします」 大引が駆け足でマウンドに駆け寄る。 「工藤、お前……」 正気なのか、と言いたげな大引を制し、工藤が言った。 「すいません大引さん。でも……でもアイツとは、どうしても直球で勝負したいんです」 工藤は井浦に目線を移して続けた。 「もし打たれるとしても、弱気な変化球よりも思い切ったストレートを打たれたいんですよ。それに……」 もう一度大引に視線を戻し、笑顔を浮かべながら言った。 「このマツダに集まってるスタンドの皆も、直球勝負を望んでると思いますよ」 大引はその一言を聞いて確信した。 ……こいつ、本当に勝負が好きなんだな。 記憶を辿ってみれば確かにそうだった。 いつも球界屈指の強打者を相手にしてはそれを上回る直球を放ち、数々の名勝負を生み出してきた工藤。 その工藤に対し、変化球でかわすリードをすることは、それこそ愚かな行為だった。 大引は半ば呆れながらも工藤を見つめ、 「やるからには勝つぞ」 と言ってミットで工藤の胸をポンと叩き、守備位置へと戻って行った。 井浦に対する第一球目はアウトローへの直球。 工藤は、お決まりのワインドアップから第一球目を投じた。 井浦のバットの上をすり抜け、乾いた音が球場に鳴り響く。 工藤は大引から素早くボールを受け取ると、早めの間隔で第二球目を投じた。 インコース低めに投じられたその球を、井浦は強引かつ技巧的に引っ張る。 打球はファウルグラウンドの観客席にぶち当たった。 早くも追い込んだ工藤は、変わらず早い間隔で第三球目を投じた。今度はインハイへの全力投球である。 井浦のバットにボールが吸い込まれる。 打った! 球場の誰もがそう思った瞬間、井浦のバットは根元から真っ二つに粉砕され、ボールは一塁側内野席の空席に当たった。 球場の誰もが、この刺激的かつハイレベルな真っ向勝負に息を詰めた。 今まで数々の特大アーチを放ってきた井浦の赤いバットが、たった三球で粉砕されてしまったのである。 これも、井浦の力と工藤の球威が衝突し合った結果なのだろう。 井浦は、バットを予備の黒バットに交換すると、またバットの先端を工藤に向け、 「勝負だぁ!!」 と叫んで再び構えに戻った。
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