Re: プロ野球その8 2015シーズン始動 名前:パワプロ? 日時: 2015/04/27 04:36 No. 38
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本拠地、東京ドームで迎えたヤクルト戦 先発菅野が大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年はBクラスだな」の声 無言で帰り始める選手達の中、昨年のゴールデングラブ賞村田は独りベンチで泣いていた WBCで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・ それを今の巨人で得ることは殆ど不可能と言ってよかった 「どうすりゃいいんだ・・・」村田は悔し涙を流し続けた どれくらい経ったろうか、村田ははっと目覚めた どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した 「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」村田は苦笑しながら呟いた 立ち上がって伸びをした時、村田はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」 ベンチから飛び出した村田が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの応援歌だった 千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように巨人の応援歌が響いていた どういうことか分からずに呆然とする村田の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた 「シュウイチ、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った村田は目を疑った 「き・・・金城さん?」 「なんだデブ、居眠りでもしてたのか?」 「よ・・・由伸コーチ?」 「なんだ村田、かってに由伸さんを引退させやがって」 「阿部さん・・・」 村田は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた 1番:高橋由 2番:仁志 3番:小笠原 4番:村田 5番:ローズ 6番:ラミレス 7番:阿部 8番:二岡 9番:上原 暫時、唖然としていた村田だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった 「勝てる・・・勝てるんだ!」 勝呂からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する村田、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った
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