個別記事閲覧 Re: スダダン!変化球講座 名前:Mr.カープマン日時: 2013/05/21 21:35 修正3回 No. 23
      
【変化球の原理・マグヌク効果】
ボールが進行方向に鉛直な回転軸を持って回転している場合は重力以外にマグヌス効果が発生する。
マグヌス効果によればボールが前進する事によって受ける向かい風と
ボールが回転することによって生まれる循環流れが干渉することで、進行方向に対して鉛直方向の揚力が発生してボールの軌道が変化する。
そのため、回転をかける方向によって変化する方向が決定される。
バックスピンをかければ上向き方向の揚力が発生して自由落下の影響を抑え、直線に近い軌道を描く球筋となる。
この効果が大きいと打者に球が浮き上がるような錯覚を与え、体感速度も上がり、いわゆる伸びのある球となる。
横回転であれば横向き方向の揚力が発生して、上から見て時計回りであれば右方向(右投手であればシュート)、
反時計回りであれば左方向(右投手であればスライダー)へ変化するボールとなる。
トップスピンであれば下向き方向の揚力が発生して放物線よりさらに落下する軌道になる。
回転がバックスピンと横回転の中間やトップスピンと横回転の中間などであれば揚力は上向きと横向き、下向きと横向きなどに割り振られる事になる。
縦に変化するカーブなどはトップスピンと横回転の中間の回転を持つ球である。
また、野球のボールにある縫い目(シーム)がマグヌス効果を増幅させている。
回転方向に対して垂直に現れる縫い目はボールの向きによって変わり、
1回転で長い縫い目が均等な間隔で4回現れるものがフォーシーム(four-seam)と呼ばれる。
野球のボールの構造上、フォーシームが最も効果を増幅させるものである。回転数が多いほどマグヌス効果が強く発生して大きな変化が生じる。
一般的な直球や変化球で毎秒30回転程度であるが、非常に回転の多いもので40回転以上の球を投げる投手もいる。
逆に回転を少なくして(毎秒10〜20回転程度)マグヌス効果の小さくすることにより
直球に対して落下の軌道となるものがフォークボールやチェンジアップである。
これらは直球と比較して落下の軌道である。ボールの変化量はボールの回転数などに依存するが、球速によっても変わる。
球速が速ければ重力やマグヌス効果を受ける時間が短くなり変化は小さいものとなる。
球速が遅ければそれだけ重力やマグヌス効果を長く受けて大きく変化する。

個別記事閲覧 Re: スダダン!変化球講座 名前:Mr.カープマン日時: 2013/05/21 21:40 No. 24
      
【無回転】

ボールがほとんど回転していない場合(毎秒1回転程度)はマグヌス効果は発生しないが、
ボールの進行方向に対する縫い目の位置によるボールの後流の変化が大きな影響を及ぼし、
揚力と抗力が発生して軌道を変化させる。ボールが僅かに回転することで縫い目の位置が変化して
上下左右に後流が乱れてボールが不規則に変化する。また、縫い目の位置によって後流の大きさも変化する為に
減速効果も変化してボールの速度も乱れることになる。ナックルボールや無回転のフォークボールなどの変化がこれにあたる。
ボールの回転が多い場合は縫い目の入れ替わりが速過ぎて一様な状態に近くなり、この効果はほとんど現れない。