個別記事閲覧 Re: そうだ、ショートショート、書こう。 名前:グー日時: 2013/02/24 07:23 No. 13
      
“少年”



ある一人の少年が居た。

少年は至って普通の小学生だ。普通に学校に通い、普通に友達と会話し、そして、普通の家庭が在る。兄弟は居らず、両親との三人で暮らしている。運動は割と得意で、見た目も中の上くらい、優しくて皆の面倒見が良く、勉強だってクラスの中では出来る方だった。
一見、特に変わった所は見当たらない。…寧ろ、中々出来た子だとも思えるくらいだ。
だが一つ。少年には一つだけ問題点があった。それは、少年が「神経質」であるということ。それも異常なまでの神経質。例えば、物音一つに対し不快感を覚える。物の置き方が気に入らない等、といった感じだ。とにかく、どんな些細な事に対しても気を取られてしまう、少年は異常なまでの神経質なのだ。
少年は、自分が神経質だという事を理解していた。そして、自分が神経質であることに日々悩んでいた。誰かに相談したいのもやまやまだが、どう説明すれば良いのかわからない。気になることが多すぎて上手くまとめられないのだ。ましてや、周りは彼がそんな悩みを抱えていることなど知る由もないだろう。それゆえに辛い。人に理解されない、してもらえない。自分だけの悩み。
日々、悩み続けた少年は、気づけばそれを抱え込むことしか出来なくなっていた。次第に溜まっていくストレス、気持ちのもやもやは、彼の精神状態をゆっくりと、だが着実に追い詰めていった。そして、限界を超えてしまった。
破裂。溜まりに溜まったものが爆発し、ありとあらゆる感情が溢れだした。リミッターが外れたかの如くわめき、彼は自分の部屋で叫び散らした。もう自分をコントロールすることが出来なくなってしまっていた。不審に思った親も駆けつけるが、、言葉が出ない。あまりに悲惨な光景すぎて、言葉を失い、唖然と立ち尽くしてしまった。

個別記事閲覧 Re: そうだ、ショートショート、書こう。 名前:グー日時: 2013/02/24 07:26 No. 14
      
それからというもの、彼は事あるたびに部屋で叫んでしまうようになった。その度に、半ば強引な形で親に抑えられ、泣け叫び、わめいた。
だが、誰一人として彼の叫んでいる理由が分からない。最早、彼自身もその理由がわからなくなっていた。理由もわからず叫び、これまた理由もわからず取り押さえる。病院にも連れていかれたが一つの答えも出ない。彼はなにも語らない。次第に周りや生活環境も変化していった。少年は学校には行かずに部屋にこもるようになり、呆れた母親はどこかへ行ってしまった。

それから数年経った今、彼はもう少年とは呼べないくらいの歳になった。もう叫ぶのはやめ…というより、叫びきったと言う方が正しいかもしれない。今は静かに生活を送っている。だが彼は、未だに自分自身を見失っていた。あれからというもの、まるで時間が止まっているかの様な感覚が彼の中には根付いていた。虚無感が抜け切れずにいる。
そして、少年はある日旅に出掛ける決意をした。この虚無感を拭い去る為にはこうするしかない、そう思ったからだ。その旅が自分のためになるかはわからない。だが必ず、何かを見つけて帰ってくる。
そう心に誓い、彼は旅立った。

個別記事閲覧 Re: そうだ、ショートショート、書こう。 名前:グー日時: 2013/02/24 07:43 No. 15
      
まず,何だか悲観的な感じの話になってしまいごめんなさい.
あまりこういう話の内容のものは書かない方がイイかなとも思いましたが,こういう話を見て欲しかったので.
要するに毒は吐き出しておかないと,いずれ自分の身体を侵してしまう…というのを,大袈裟に書いてみたかったのです.たぶん見る人によっては理解出来ない話になってるかもですw
終わり方はもうちょい綺麗な終わらせ方にした方が良い気もしましたが敢えてあんな感じにしました.

自分で言うのもアレですけど…酷い話ですねw
なんか全体的に雑な感じになってしまい申し訳ないです.
もし次やる時は,面白い話が作りたいですね.