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ロックされています  画面越しの炎天下  名前: MDO  日時: 2013/09/19 17:18 修正1回   
      
超本気作品行くぜぇぇぇぇぇ!!!

第一章 〜I muttered boodbye ……someday〜
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ロックされています   Re: 画面越しの炎天下  名前:MDO  日時: 2013/09/24 13:48  No. 1    
       
とある真夏日、俺は画面に釘付けにされた。トルネード気味のフォームから解き放たれた豪速球は打者のスイングしたバットに触れることなくキャッチャーミットに収まった。
刹那マウンド上の投手がガッツポーズをして叫んだ。
槻嶋雄輝、マックス152キロらしい。速すぎる、高一の投げるような球じゃない。
というより今年の高校一年は全体的にすごい、今の三振だった四番も一年だし、他に147キロ投げた投手もいるし、打球の飛距離が150m越えたとか人間かどうかも怪しいようなやつもいるし……来年以降が楽しみだな。
テレビの電源を切った俺は、その場で寝転がり、深い眠りについた。
俺もあの舞台に立てるのか? 。
『いや、無理だ。だって、野球はもうやめただろ?』
また始めようかな〜って思ってんだよ。
『やめとけ、おまえは平凡がいいんだろ? 非凡はもう捨てたんだろ?』
さっきの試合見たら、非凡も悪くないな、って思ったよ。
『そうか、でもおまえはな、サヨナラって言っただろ?』


「え?」
目を見開くとその直後砂埃で視界が遮られた。ここはグランドだ。そして自分が立っているのはマウンドの上、そう理解し、周囲を見渡した。
まず視界に入ったのはスコアボード、六回裏まで両チーム0が綺麗に並んでいた。スコアを見ると互角に見えるかもしれない。だが、冷静にスコアボードを見てみるとどちらが優勢かはすぐにわかるはずだ。
ああ、思い出した思い出した。今日は神奈川県の夏の予選準決勝だ。で、相手は奏聖学園だな。相手さんのエースは去年辻本さんと山下さんでも打ち崩せなかった槻嶋雄輝だ。
もう一度スコアボードを見てみた。奏聖学園のこの試合の安打数を示すHの下の数字は6、一方我西横浜高校の安打数は0だった。
……この、化け物が……。
まあ、とりあえず投げないとな。試合時間が長くなる。
打者の方を見ると左打席に愛部直義が立っていた。今日は三番のようだ。今三番ってことはネクストに、槻嶋雄輝が控えてる。
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ロックされています   Re: 画面越しの炎天下  名前:MDO  日時: 2013/09/25 12:03 修正1回 No. 2    
       
俺は捕手の坂田さんの出したサインに頷きセットポジションから愛部に対する初球、ストレートを投じた。
ちなみにランナーはいないぞ? こういう投球スタイルなんです。
愛部はフルスイング、キインと短い打球音が響き、三塁側よりのバックネットに鋭い打球が当たった。
今のストレートがスピードガンで自己最速の139キロを示していた。
二球目もストレート、しかし今度はしっかりと捉えられライト方向に低く鋭い打球が飛んだ。
ライト前ヒット、最悪だ、槻嶋の前にランナー出すとか終わってる……。
そんなことを考えている間に愛部は一塁ベース上で手袋を外していて、ボールは二塁手まで帰って来ていた。
二塁手の伊藤は一言「頑張れよ」と言うと俺にボールをトスして渡した。
伊藤に「ああ」と返すと打席を見た、しかしまだ槻嶋がいない、槻嶋は打席とネクストバッターサークルの間をゆっくりと歩いていた。早くしろよ。
槻嶋は打席に立っても打つ気があるようには見えなかった。だが警戒しなければいけないのはまったく変わらない。
初球はクサイところを狙ってカーブを投じた。それを見逃してワンストライク。
そこで槻嶋が叫んだ。
「俺、こいつからホームラン打って今日ノーヒットノーランだったら高校やめてプロかメジャー行きまーす!」
衝撃を受けた、なにより腹が立った、舐めるな、この試合で槻嶋をボコボコにして、大恥かかせてやる!。
球場内はざわめきに包まれていたが、俺の耳には届かない。
俺は振りかぶった、ランナーはいるしまだサインも決まってない。だが、槻嶋への怒りが俺の理性を奪っていた。
投じたのはストレート、球速は間違いなく今日最速、球威もだ、インハイへの軌道を描く速球は、黒い金属バットに掴まり、まっすぐ弾き返された。後ろを振り向き打球を見た。スコアボードの速球表示の144km/h、そのすぐ上に打球は当たった。
ああ、今年も、甲子園は画面越しか……。
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ロックされています   Re: 画面越しの炎天下  名前:MDO  日時: 2013/09/25 12:31 修正1回 No. 3    
       
甲子園が終わると本当に槻嶋は高校をやめた。ドラフトでは10球団が槻嶋を指名し、交渉権はDeNAが獲得した。
そしてルーキーにして開幕投手を任され、最終的な結果は20勝4敗、防御率1.51、奪三振225と、ありえない成績を残していた。

そして今年、槻嶋が本来ならいるはずだった最強世代のドラフト会議が行われる。
高校通算本塁打108本、打率.760、盗塁阻止率.682捕手、御影 浩也(みかげ こうや)。
最速157キロ、決め球はフォーク、ジャイローボールの使い手、琴宮 真司(ことみや しんじ)。
その他6名、歴代最強と呼ばれるプレイヤーたちが、プロ野球界に解き放たれる。



「やっときた、IQ160台の問題」
ニヤリと不気味な笑みを浮かべた。その直後、ケータイに電話が掛かってきた。
その相手の名前に嫌気がしたが仕方なく電話に出た。
「やあ、浅沼くん! この前の話し___」
「拒否します。断固拒否します」
電話を切ろうとしたがまだなにか言いたそうだったので切らずに話を聞いてやった。
「木沼さん、いい加減にあきらめてください」
「そんなこというなよ、このまま脱ヒキニートだ!」
「ってわけで、横浜スタジアムの改装のプログラミング手伝ってくれよ〜」
あんた本当に30歳か? ガキみたいな口調で話しやがって、ってヒキニートは余計な御世話だ。
「報酬は?」
とりあえずそう聞いてみた。すると木沼さんは驚きの金額を口にした。いや、驚かない奴は異常だ「300万」刹那、「やります!」と叫び電話を切った。
「さあ、続きやるか」
ケータイをベットの上に投げ、再び問題集に目を移した。
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ロックされています   Re: 画面越しの炎天下  名前:MDO  日時: 2013/09/28 21:39  No. 4    
       


「よ! 久しぶりだな浩也!」
槻嶋は御影の肩を軽く叩いた。
「雄輝、おまえでかくなったな」
「そう? ま、そんなことより俺の球捕ってくれよ、行こうぜ」
槻嶋はグローブの中に入れていた真っ白なボールを御影にトスして渡した。
「もうすぐバッティングなんだけど……」
御影が言った言葉は槻嶋の耳には届かなかったようで御影は仕方がなくブルペンへ歩き出した槻嶋の後を追った。
「雄輝、身長体重は? 昨日測ったろ?」
御影は槻嶋の横に並ぶと問いかけた。
「187センチ85キロおまえは?」
「188、95だけど、おまえ二年前まで180無かったろ?」
「まあな、なんか急に伸びたんだよ」
ブルペンへ辿り着くには槻嶋、御影のいた球場の一塁側ベンチからはグランドのファールグランドにある扉から向かうのが最短ルートだ。
当然二人もそのルートでブルペンへ向かっているわけであって、現在絶賛打撃練習中なわけであって非常に危険なのだ。
それが今証明されるはずだった。
とある選手の打球が槻嶋と御影のもとに飛んで行ったのだ。だが、槻嶋が何事もなかったかのように打球を捕球した。
そのボールをスタンドででDeNAのキャンプを覗いているファンのもとに投げた。
それを捕った少年に「サイン下さい!!」と叫ばれたのを見た槻嶋は少年にグローブを向けた。
「OK、あげるよ」そう言った槻嶋に少年がボールを投げる。ボールをとった槻嶋はユニフォームのズボンの後ろについているポケットからサインペンを取り出しサインを書いて再び正確に少年のもとに投げた。
槻嶋が手を振ると少年以外の観客もものすごい勢いで手を振り返していた。
「大人気だな。雄輝」
「一部の人たちからは相当嫌われてるけどな」
槻嶋がファールグランドのドアを開けて球場の外に出ると周囲のファンにもんのすごい勢いで騒がれた。もちろんいい意味で。
「雄輝、本気投げるんだよな?」
「ああ、だからおまえに頼むんだろ?」
槻嶋と御影はブルペンの中へ入って行った。
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ロックされています   Re: 画面越しの炎天下  名前:MDO  日時: 2013/10/14 00:06 修正1回 No. 5    
       
槻嶋と御影はブルペンに入ってから数分は立ち投げでキャッチボールをしていた。
その光景を何枚も何枚もカメラマンが撮影していた。
やがて御影が座る、ミットは右打者の外角低めに構えられていた。槻嶋が構えられているとこを狙っているのかは全く分からないが振りかぶり御影に向かって白球を解き放つ、ボールは一瞬で槻嶋と御影の間を駆け抜けた。
捕球時に響いた音はまさに轟音、御影の後ろに置かれている緑色のネットの後ろに立ってスピードガンを持った背番号87、期待度の低いルーキーの投手、河内 雅之(こうち まさゆき)が「157キロ」っと独り言のように言った。
すると御影が槻嶋のほうをを見たまま言った。
「サボりか? 雅」
「うん、御影、雄輝の次投げるから受けて」
御影は「いいぞ」とだけ言って槻嶋にミットを向けた。
それから槻嶋は20球ほどストレートを投げ続けた。平均球速は150キロ、150台は最初の球を除くと6球だった。
「フォーク行くぞ」
槻嶋が御影に握りを見せて振りかぶった。槻嶋のフォームとして野球界に馴染んだややトルネード気味のフォーム、そこからは初見ならまず打てないような球が繰り出される。
代表的な球がこれだ。フォーク。球速は一般的なフォークだが、変化量、キレは異常、異常の一言。
今投げたフォークも真ん中くらいの高さだったにも関わらずふつうにワンバウンドした。だが御影はそんな球も難なく捕球した。
それからは感覚を確かめるようにスライダー、去年覚えたばかりのSFF、サークルチェンジ、現在試している縦のカーブ、フォーク、ストレートの順で投げ続け、63球を投げた。
ラストワンの全力投球のストレートで再び157キロを計測した。
そして槻嶋と御影はダウンのキャッチボールを始めた。
「やっぱ、今度からはブルペンで全力投球やめとくか」
槻嶋はそう呟き、5分ほどでキャッチボールをやめた。
槻嶋がブルペンを出ていくと御影と河内はキャッチボールを始めた。
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