Re: King nine 名前:魁斗 日時: 2013/08/14 21:33 No. 178
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その日、結局ノックしかしなかったという。
そして、梅雨も段々明けてきたのか雨が降る日が少なくなってきた。 現在は6月。もう少しで魁達3年の最後の夏が始まる。
今回は、魁の過去を紹介しよう…
1998年3月16日、午後5時頃に元気よく生まれた魁は5歳の時、野球に出会った。
「おーい、魁。キャッチボールしないか?」 この声は魁の亡き父親、伊藤孝仁。若い時は野球をやっていたという。
「えぇー。僕ゲームしたい…」
「やろうぜ!」 そう言うと孝仁は無理にでもさせようとする。すると…
「ちょっと! 魁はまだちっちゃいんだから…あまり無理させないでよ?」 この声は魁の、亡き母親、喜代子。この頃に雅を妊娠していた。
こんな感じで伊藤家は幸せな暮らしをしていた。
1年と少し経ち魁は小学生になる。そこで、あの天才に出会ったのだった。
「あの…消しゴム忘れたんだけど…借りてもいいかな、長谷川君…」
「うん! もちろんいいよ!」
その人物が長谷川幸太。この時から魁と長谷川は親友だった。
3年生になると、魁は少年野球団に入部した。長谷川はこの時にはもう入部していた。
そして、ある試合の日… 魁はこのころ5年生。 「よし、じゃあ発表するぞ…」 この日は試合の日。今からスタメンが発表される。
「4番サード長谷川…」 この時から長谷川は4番に座っていた。 センスの塊だったのだ。
魁も自分が呼ばれるのを楽しみにしていた。 しかし、まったく呼ばれる事もなかった。
魁以外の5年生は全員出場していた。しかも、この頃は魁は外野を守っていた。その外野のポジションはあいているにも関わらず魁だけが出れなかった。練習にも毎回参加した。誰よりも努力した。なのにスタメンになる事はなかった。
結局、魁は少年野球団を退部。辞めることを決めた日に母の喜代子にある提案を受けた。
「リトルリーグに入る?」
結局魁はリトルのチームに入団。しかし、それを知った魁の元チームメイトの5年生はそれを許さなかった。
いつものように虐めを受けるようになったのだ。それも、虐めのボスは少年野球団のキャプテン…三崎春人によってだった。
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