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ロックされています  青空に奇跡を願う  名前: 投手  日時: 2012/12/04 20:33    
      
初めての小説ですが、
よろしくおねがいします
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/04 20:39 修正1回 No. 1    
       
俺はあの日、野球を捨てた
そして野球を憎んだ
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/06 18:01 修正1回 No. 2    
       
俺の名前は天海 陽介(あまみ ようすけ)神宮球場にいる理由はすぐわかる

「あと一人!あと一人!」と歓声が響く球場のマウンドに俺は立っている、この試合はシニアの日本選手権決勝戦、展開は7回裏二死ランナーなし打者は4番、スコアボードは5−0、相手の安打数を示すHの下の数字は0、決勝戦でノーヒットノーランに王手を掛けている、だがこの大会で記録した快挙はそれだけではない、1回戦では12者連続三振、3回戦では完全試合を記録している
俺は1年生の時からリリーフとして投げていた、中学1年と3年では体格などに1年生が大きく劣るものがあるにも関わらず俺は相手の打線を封じこんできた、だが相手の4番も1年の時から試合に出ていた打者だだから「簡単には終わらないだろう」と思っている者もこの球場のなかにもかなりいるだろう、だがおそらくこの球場のなかには打者が記録を阻止すると考える者より俺がこのままノーヒットノーランを達成すると思っている人のほうがはるかに多いだろう、なぜなら俺は中学野球界で歴代でもトップだと言う人もいるレベルの投手だからだ

俺が投じた第一球は外角低めに構える捕手のミットに吸い込まれる
速球表示は144km/hとても中学生レベルには見えない
第二球は内角高めへ、打者は空振り今度は今日の最速タイの146km/hこの数字が表示された直後に球場は更にボルテージが跳ね上がった
最後の球は捕手はど真ん中のサインを出すが俺は首を横に振る、最後まで冷静に投げなければならない、理由は俺はまだ学生だつまりまだ精神が未熟なところがある、つまりここで一本打たれると精神が切れてしまうかもしれない、だから最後まで丁寧に投げなければいけない、サインが決まった最後は外角低めのまっすぐ!
もちもん打者はスイングする、しかしバットはむなしく空を切った
最後は147Km/h
この瞬間歓声が大きな竜巻のように激しくなった
そしてスタンドからでの彼女の美月ソラ(みつきそら)が無邪気にはしゃぎはじめた、とても中3
には見えないはしゃぎかただった

でも、おそらくこの瞬間から彼女の歯車が大きく狂った・・・
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/06 18:45 修正2回 No. 3    
       
〜〜〜「1話 悲劇」〜〜〜
あの試合後、俺はソラからの祝福を受けていた
ソラ「陽介、今日すごかったね!バッティングも!4打数4安打でホームランも打った!」
陽介「ありがとう、次はホームラン2本打ってやるよ!」
ソラ「よし、頑張れ!じゃあなんかおごらないと」
陽介「いやいや、別にいいよノーヒットノーランとか何回もやってるし」
だがソラはおかまいなしに考えはじめた、やがて閃いておごってくれるものには逆に驚いた

ソラ「よし!100円ショップで売ってるのにしよ」
陽介「・・・ソラ・・・なんで悩んでたんだ・・・」
ソラ「いや、ただお財布の残高を思い出してただけなの、さっき飲み物買ったからあと875円」
陽介「そうか、まあ貰えるんならなんでもいいか!」
ソラ「そうだよ!プレゼントは気持ちが伝わればいいんの!」

二人でしゃべっている間に一人の男が割り込んできた、捕手を務めている田中勝(たなかまさる)だ
鈍足で変化球はまともに捕れない、欠点のほうがはるかに多い、さらにバカだ
だがなんだかうらめない、悪い奴ではないからだろうか?
田中「おう!探したぜ陽介、ソラちゃんもいるのか、陽介〜お前はいいな〜こんなに可愛くて優しい彼女がいてよ〜・・・・・羨ましい!!!」
俺を突きながら茶化してくる、こんな行動をしているときはだいたい嫉んだりしているときだ
田中「ソラちゃん!俺と一日だけでもデーとをしてくr」
ソラ「ごめんなさい無理・・・」
言いきる前に拒否・・・田中ドンマイ
田中「ちくしょう・・・これでナンパ136連敗だ・・・」
陽介「何回ナンパしてんだよ!中学生の分際で!てか今のナンパに入るの!?」
思わず突っ込んでしまった・・・やっぱりボケの天才だよ、いや本人はボケてる気はないかもしれない
田中「うるせぇぇぇ!俺がモテないのは認めねぇぇぇ!それに今のはれっきとしたナンパだぁぁぁ!」

陽介「お前って結構残念なやつだな」
田中「なにぃ!?」

陽介「で、ここに来た理由は?なんの用もなしなんてわけねぇよな?」
田中「ああ、帰ろうぜ!て言おうと思ってさ」
陽介「なんだそんなことか、ソラ帰ろうぜ」

ソラ「うん、よーしあたしに着いてこーい!」
元気よくソラが飛び出していった、田中はトイレへダッシュ!
このとき俺の手に握っていたボールが落ちた
そのボールを拾ってボールについた小石や砂を払っていたとき、キキィィィィィという急ブレーキの音が聞こえた
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/07 17:41 修正1回 No. 4    
       
俺は音が聞こえた方向を見た
信号機の真上に車があった、その少し先には倒れこんだソラがいた
信号機は青、ソラが飛び出したわけではない車がソラに突っ込んだ・・・
急いでソラのもとへ行こうとするが足が、上手く動いてくれない・・・
30mもない距離なのに時間がかかる・・・
ソラの体に異常がないのを祈りゆっくり、ゆっくりと向かう、いやゆっくりとしか行けなかった
最悪の状況を想定していたからだ

最悪の状況・・・それはソラの死だ・・・

ようやくソラのもとに辿り着く
特に大きな外傷はない・・・少し安心した、だが意識はなかった
それから約1分で救急車がやってきた、そしてソラを連れて行く・・・
その後帰ってきた田中が呑気に俺に話しかけてくる、その言葉はまったく耳にはいっておらずただ「うるさい!」とだけ言ってこの場を去った、田中には悪いと思っている
俺は病院に向かった、着いたときには既にソラの両親が来ていた
軽い挨拶だけしてあとはまったく会話がなかった

しばらくすると医師の方がソラの両親を連れていった、俺は一人残されたとき最悪の状況しか浮かんでこなかった
やがて俺も呼んでくれた、呼ばれた先は病室やはりソラはまだ意識がなかった
医師「天海くんだね?彼女はいま昏睡状態だ、しばらくこの状態が続くいったい何日かかるかわからないが必ず目を覚ますから安心してくれ」
この言葉を聞いた瞬間体が軽くなった、ソラの両親は疲れてるだろうからもう帰った方がいいと言ったが、俺を無理やりでも帰らせようとしているのが丸わかりだった、でも俺はあえて帰った
もう・・・ここにいるのが辛くなってきたから・・・
病室を出たときにいつも身に着けていたペンダントが切れた、だが俺は気付かなかった・・・
病院を出ると田中がいた、完全に怒った顔をしていた
田中「陽介、ソラちゃんが轢かれたんだってな聞いたぞ」
陽介「ああ今は昏睡状態だけど大丈夫だとよ」
田中の顔が一気に緩んで俺の肩をポンッと軽く叩いた
田中「そうか!そうか!それは良かった!よし優勝祝いでも行くか!」

陽介「今から?」
田中「ああ!行こうぜ!ん?お前ペンダントは?」
陽介「あ!病院で落としたのかもしれねぇな、ちょっと探してくる!優勝祝いの場所はメールで教えてくれ!」
田中「わかった、じゃあまたあとでな!」
そして田中は優勝祝いの会場へ向かった
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/07 21:13  No. 5    
       
ペンダントはソラの病室の前に落ちている、だがそのことを知らない俺は通った場所順に回っていた
そして・・・聞いてしまった・・・
医師「おそらく娘さんは目を覚ましません、眠ったまま生き続けるのです。悲しいことですが安楽死が最善策かと思われます」
ソラの母「どうしても目を覚まさないんですか!!?」
必死に聞くソラの母に医師は冷静に答え、希望を薄めた
医師「絶対目を覚まさないわけではありませんが確率は1%未満です・・・」
このあともなにかやり取りが続いたが俺には聞こえなかった

この話を聞いてしまった俺は全速力で病院を出ようとした、だがカウンターで止められペンダントを渡された、俺の物だとわかっていた人はソラの両親くらいしかいない、わざわざカウンターまで届けてくれたようだ

そのとき田中からの祝勝会の場所のメールが届いた、でも俺はそのメールを見もせずに「祝勝会は参加出来ない」と送り返した
返信してわずか3分でチームメイトからのメール全員からのメールが届いた、どうやら田中がみんなにすぐ報告したようだ
すべてのメールを読みもせずすぐに消去した・・・

今は午後4時42分

まだ空は青く澄んでいた、でもソラの歯車は大きく狂ってしまった・・・

・・・あのとき俺がボールを落とさなかったら・・・

・・・いや、俺が決勝でノーヒットノーランなんかするからソラがあんなにはしゃがなかった・・・

・・・そうじゃない・・・俺が・・・野球をやっていなければよかったんだ・・・そうすれば・・・ソラは・・・ソラは・・・
俺の・・・俺のせいだ・・・全部・・・俺が悪いんだ・・・
そして目からは涙が溢れてきた、止めようとしても止まらないどうしようもなかった・・・

そして俺はみんなに「今までありがとうみんなと野球ができて本当に良かった、でも・・・もう話しかけないでくれ」とメールを送った
陽介「さよなら・・・みんな・・・」
俺はこの日はじめて野球を嫌い・・・憎んだ・・・

この日の夜は家のインターホンが鳴り続いた

でも俺はずっと・・・部屋で泣いていた・・・

END
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/08 20:26 修正3回 No. 6    
       
〜〜〜「2話 部活勧誘」〜〜〜

陽介「よ〜し行くぞ! 田中!」
田中「おわっ! やっぱ陽介の球はすごいな〜」
元気よく二人でキャッチボールをしている、これは小5くらいかな? 俺もこんなに無邪気に野球をやってたんだな……。
この時点でストレートが110km/hを越えている、冷静に考えると常時145km/h前後のストレートと変化球に対して田中は逃げずに捕ってくれた……。
今考えなおすとあいつもすごいやつだな、なんというか…根性がすごい! あいつがキャッチャーで本当に良かったな〜
この時目覚まし時計がジリリリリリリッと大きな音を立てて鳴り響いた。
早朝5時 なぜこんな時間に起きているのかは自分でも良くわからない。
習慣がなかなか抜けない、今日も不思議にランニングへ行く。
走りながら考える、あの日のこと……
あの日から七ヶ月、まったく傷は癒えてない……半年以上もの時間が過ぎてしまった。あの日から俺の魂が抜かれたようだ。
10キロのランニングを終えると朝食をとる。
今日は高校の入学式だ、ほぼ野球とは無縁の高校だから安心して高校で過ごせる
何校からも直接特待生の話が来た。でも俺は地元の舞空高校へ行くことにした。
学校からも驚かれた、俺の存在はとてつもないものだった。推薦状が全国各地から来ていた数は50を越えてとんでもないことになっていた。
この件でおそらく俺のいた中学校は各地の高校からの評判を悪くしてしまっただろう。でも誰も文句を言ってこなかった。感謝している。

朝学校へ行くと案の定部活勧誘をしていた。
なんとか野球部だけは避けようと努力したが故に他の部にかなりの目をつけられる。
俺の体格は183.5cm 76.0kgとかなり大柄だ、そのせいで目立ってしまいバスケ部、バレー部、サッカー部などのさまざまな部に誘われる。「見学に行く」となんとか振り払っていくが正直相当きつい、少し下を向いて休んだときに声をかけられる
?「ちょっといいかい?」
俺はその声の方向を向いた。身長は170ちょっとくらいで頭は坊主、手には野球部についてのプリント、完全に野球部の人だ。
藤井「野球部主将の藤井です。君を追いかけてたんだ、大きいから期待できるからね!野球部に入ってくれないかな?」
そう言って俺の手を握ると眼光が鋭くなった。
藤井「捕えた!」
そして俺を手を強引に引いて行った。
陽介「ちょっと先輩!俺は」
藤井「黙って付いてこい!」
陽介「は、はい……」
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/09 20:51 修正1回 No. 7    
       
藤井先輩が立ち止ったのは机の上に入部届けと書かれてあるプリントがある。
藤井「まあ座って座って!」
俺が座ると藤井先輩は熱心に語り始めた
藤井「野球っていいものだよ! 打った時の快感! 投げた時の爽快感! はじめて打てたヒットとかもう最高で!」
このあとも話は続いていたが全く聞いていなかった。いや、聞かなかったんだ。
わかっている……投げた球がキャッチャーのミットに吸い込まれるように投げた球の感触も……打った打球がスタンドに一直線に突き進んでいくような打球を放ったときの気持ち良さも……だから聞くのがつらかった。
藤井「野球部に入ってくれないかい!?」
陽介「すいません、無理です」
藤井「どうして!? 俺の説明が足りなかった? ならもっとしっかり説明するから!」
陽介「その前になぜ俺に入部してもらいたいのか言ってください」
藤井「それは〜…………」
陽介「なさそうですね」
そして俺は再び校舎へ向かって歩き始めた。このとき後ろからは不気味なものを感じた。

藤井「簡単にはいかないか……天海陽介野球から縁を切ったのは本当のようだな」

柔道部A「そこのキミー! 柔道部に!」
陽介「入りません。肉弾戦は無理なんで」


今日一日は何事もなく過ぎた。ソラの病院に行って、他は何もかも普通だ、普通が一番いいんだ。

翌日も野球部からの勧誘がしつこかった、まるでなにかに動かされてるようだ。
こんな日常が続く、時が遅く進んでいるように感じる……なにかが足りない日常……。

4月28日PM7:00

校長「天海の件はどうなっている?」
教頭「はい、まったく成果がありません」
校長「何?まだ時間がかかると言うのか?」
教頭「はい、もうしばらくかかるかと思われます」
校長「そうか、では力ずくでも夏までに野球部に入れさせなければな」
校長「天海……我高校の創立100年までの甲子園優勝に……潰れてもらおう」
不敵な笑みを浮かべ計画を練る校長を見た教頭はポケットの中にある辞表を出せなかった。

4月29日AM5:20
今日も俺はランニングをしていた。意味もなにもないのに走り始めてしまっている。
藤井「うわっ本当に来た!」
驚きの表情を浮かべながらも、笑って俺の前に立ちふさがったのは藤井だった。
藤井「ちょっと時間あるよな?」
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ロックされています   Re: 青空に奇跡を願う  名前:投手  日時: 2012/12/09 21:46  No. 8    
       
陽介「ありません」
そして来た道に沿ってUターンした
藤井「まてまてーー!」
藤井先輩俺の肩をつかみUターンを引き留めた。
陽介「なにか?」
藤井「頼むから野球部入ってくれよ! って言いに来たんだよ」
陽介「どうして俺に執着するんですか? 理由をこの前言えなかったでしょ? それでは」
そして再び走り出す俺に藤井先輩はこう叫んだ。
藤井「天海陽介! 中学通算防御率0.38! 奪三振率11.26! 公式戦練習試合あわせてノーヒットノーラン16回完全試合5回! これだけでは足りないかな?」
思わず立ち止まってしまった、そして藤井先輩を再び見る。
陽介「よく調べてますね。」
藤井「校長がな、校長は力ずくでも夏までにお前を野球部に入れるつもりらしぞ」
陽介「やれるもんならやってみればいいさ」
藤井「美月ソラに被害が加わる可能性があるんだぞ!」
陽介「あんた……その名前どこで……」
俺は唇を噛み締めていた、今にも切れそうなくらいに……
藤井「性格悪いとか思わないでくれよ! あくまで校長だ」
藤井「俺は本気でお前と野球がやりたいんだ! これは俺の素直な気持ちだ」
だが俺は何も言わずに背中を向けて再び走りはじめた、だが藤井はまだあきらめていなかった。
藤井「5月9日に春季大会がある! 俺らの試合は第一試合だ! 必ず来てくれ! 来ることを願ってるからなー!」

藤井(これできてくれたら楽なんだけどな……でも信じてるぞ! 天海!)


陽介「野球なんて……誰がやるかよ!!!」
全速力で走り始めた、だが5、600mくらいでバテてしまう。そして膝に手を置き肩で息をする。
陽介「野球なんて……野球なんて……畜生……」
なんでこんな感情が湧いてくるんだ? あの日からほとんど感情が湧いてこなかったのに……
陽介「ちくしょぉぉぉぉぉ!」
俺は叫んだ、声が出なくなるくらいに、久しぶりに叫んだ。気分が晴れる。
ようやくわかった……俺はまだ野球がやりたかったんだ。
でも……まだ自分を許せない


2話END
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