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ロックされています  King nine  名前: 魁斗  日時: 2013/05/04 13:33 修正5回   
      
小説始めます
そのうち、感想スレ作るので
感想はそちらにどうぞ


書き残した事を書こうと思います。
書き残した事と言ってもドラフト終了直後の事を少し書くだけですが…w
記事修正  スレッド再開
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/24 16:23  No. 138    
       
魁「あ!呼ばれましたよ兄貴!」

釜江「見りゃわかる!」

この時、釜江に数年後に起こる快進撃に気付いている者はいなかった。


―――――――――…



魁「おう、懐かしいなぁ甲子園!」

清千学園は甲子園に来ていた。
春のセンバツ甲子園に出場するからだ。



長谷川「穂香さんがいないなぁ…どこいったんだろ」

魁「ホントだ。どこかな…マネージャ、知らないか?」

夏海「はい、何も聞いてないですね」

開会式がもうまじか…なのに、監督の穂香がどこかに行ってしまった。一体どこにいったのだろう。


すると、どこかから聞き覚えのある関西弁が聞こえてきた…


落合「おい、お前ら何しとるんや。穂香やったらもう来いひんで。」

魁「うわぁ!落合監督!」

清千の前の監督…清千の初代監督の落合が現れた。


落合「お前ら聞いてへんのか?あいつは1年間だけ指揮をとることなっとったんや。ちなみに俺も1年間の契約や。」


落合がいきなり説明を始めた。


落合「ほんで、見事結果を残せへんかったから監督辞めさせられたんや。穂香もここの監督辞めたし…」

魁「もういいです、落合監督…とにかく、監督に復帰するんですね!」

落合「あ、ちょ!最後まで説明を…」

長谷川「開会式に行きますからついてきてください」


落合「おい!ちょ、辞めんかい!」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/25 08:23  No. 139    
       
「かっとばせー!長谷川!」

清千学園高校は、春のセンバツ第一回戦の試合をしていた。
相手は、光都区高校だ。
現在、1点リードされている。


長谷川「っ!」

バッターの長谷川は、ツーストライクで追い込まれた後、積極的にバットを出し3球連続でカットしている。

長谷川「っ!」

またカットし、ファール。

光都区高校エース、西城淳はかなりイライラしていた。

西城(ウザいんだよ、くそっ!)

西城は、今日1番の渾身の一球を投げ込んだ。

長谷川(ど真ん中!)

その球はど真ん中へ投げ込まれてきた。
長谷川ならこのような球は簡単にホームランするが、今回は違った。

長谷川「!?」

打球はボテボテのあたりでピッチャー正面へ。

西城「へへ!」

西城はボールをゆっくりとファーストへ送った。

「アウト!」

ストレートに強い長谷川…ましてやど真ん中ならもっと強い長谷川なぜ打てなかったのだろうか。


落合(カットボールやな…)

カットボールとは打者の手元で変化する球。
打てなかった理由はそれであろうか。


「西城!ナイスボール!」

西城「俺のカットボールは別格だからな!」


長谷川「手元で曲がった…カットボールか…」

その後、清千学園は得点出来ず9回の裏…


魁「よし、円陣組むぞ!」

円陣を組み、気合いを入れる。

落合「よーし、お前ら。ええか、カットボールには手をだしたらあかんで。ストレートや。おい、金子!ちょっと来い!」

金子「はい?」

落合「お前は、球が来る直前までバットを振るな。お前のスイングやったら大丈夫や」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/25 21:29  No. 140    
       
金子のスイングは、かなり速い。
スイングが速いと、球をギリギリまで見れることが出来る。
だからストレートを狙い撃ち出来るのだ。

「8番、レフト金子君。背番号7」


金子(ノーアウトか…アウトになっても大丈夫だな…ってダメだダメだ!!負けられるわけないだろ!)


西城(カットだけ投げる!カットは打たれない威信がある!)


その通り、西城は初球にカットボールを投げた。


金子(カット!)

金子は一球目を見逃した。


2球目…

金子(またカットボール…)


落合(ありゃ?どうしよ…ストレート投げて来いひんやん…)


そしてついに3球目まで…


金子(カットボールじゃん!くっそ!)

金子はカットボールをわかっていながらフルスイングした。


金子(?)



金子は頭が真っ白だった。打球がどこにいったかもわからない。今の球場の状況もわかっていなかった。

金子(何があったんだ?打球はどこだ?)

金子は球場全体を見回した。
マウンドを見ると西城がレフトの方向を見つめていた。


「ちょっと、君、速く走りなさい。」

金子は、審判にそう言われるとやっと気付いた。


金子「よっしゃぁぁぁぁ!」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/27 08:22  No. 141    
       
魁「うし!やってやるぜ!」

金子がホームランを打った後、小南が四球、青星がヒット、四田もヒットで続いた。
そして、バッターは今日ノーヒットの魁だ。


魁(とにかく点が入ったらサヨナラ…犠牲フライでいい!)


西城(カットボールをインコースに投げて…ゲッツー…)


西城はカットボールをインコースに投げ込んだ。


魁(おら!)

打球はドン詰まりでショートへ。

「キャッチ!」

そのショートがホームへ送球した。
だが…


「どこ投げてんだ!」

キャッチャーの頭を大きく飛んで行った。


小南「やった!」

小南が帰ってきてサヨナラ勝ちとなった。


西城が今日投げた123球…この最後の一球で、すべてが変わってしまった。


西城「優勝…出来なかった…死んだ監督のためにも…したかったのに…」

なんと光都区高校の監督は、予選大会決勝戦の前日、交通事故で命を落としてしまっていた。


「西城…夏…リベンジしようぜ…」

西城はこのキャッチャーの一言で立ち直った。


西城「リベンジ出来ずにいるかよ…絶対あいつらを夏で倒すさ」




「ありがとうございました!」


試合終了の挨拶をし、あのサイレンが鳴った。



魁「皆、すぐベンチ開けろよ。第2試合はすぐ始まるからな」

荷物をベンチから出していると…


綾奈「あ…」

魁「あ…」

第2試合はあかつきが戦う。なのでベンチにあかつきナインが入ってくる。そこで、去年の夏で大変な関係になっていた魁と綾奈がばったり…



魁「すいません、退いてください…」

魁は顔を下げ、すぐにベンチから出て行った。


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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/27 10:57  No. 142    
       
清千学園は順調に勝ち進んでいった。
ついに、準決勝まで行ったのだ。


魁「俺らがベスト4…信じられない…あかつきがいつの間にか敗退してるし…こりゃ優勝あるかも…今のうちにインタビューの練習しようかな…」

準決勝前日の夜、魁は布団の中で小声で独り言を言っていた。



そして、翌日………


落合「どりゃぁぁぁぁ!」

今は、甲子園での練習時間…あと数分で試合が始まる。
そして、落合が鬼ノックをしている。


魁「あの人いつになっても鬼だな…穂香さんの方が良かったよ…」

今北「まあいいじゃないか。鬼なのは穂香さんも同じだしさ。」


清千の二遊間は打球が飛んでこないのでベースの近くで話し合っていた。


「練習を終わってください」

ウグイス嬢の人が練習の終わりを告げ、清千ナインがベンチに戻って行った。


落合「おっしゃ!お前ら、今日の相手は知ってると思うが、帝都実業高校や。かなりの強豪やで。今までの全試合、全部コールド勝ちや。相手のエースは上杉翔。鋭いフォークが決め球やな。長くなったけど、言うことは言った。さ、整列の準備や。」


夏海「頑張ってねー!」

選手たちがベンチ前に並ぶと、マネージャの夏海が声を掛けた。するとどこかからスコアブックを取り出し、それに手を付け始めた。

夏海(私も頑張ろ!)


そして、離れた場所では…

雅「テレビのリモコンがない!センバツ見れない!」

入院中の雅がテレビを見れず、困っていた。
すると…


???「僕のを使いなよ!」

隣のベットから声が聞こえてきた。


雅「あの…ありがと…」

隼人「はい、どうぞ!僕の名前は瀬賀隼人!あかつき大附属の2番バッターだよ!骨折しちゃったから今回のセンバツに出れなかったんだ!君は…伊藤雅ちゃんだね!よろしく!」

隼人は、雅のベットに附属している、名前のプレーとを見て言った。

雅「あの…私、清千の伊藤の妹なんです…兄貴の事は、去年の夏で戦ったから知ってると思うけど…」

隼人「ほう、伊藤の妹なのか。じゃあいっぱい応援しないとな!」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/27 15:18  No. 143    
       
審判が試合開始の合図を言った。
独特なサイレンが鳴り、球場が沸いてきた。


そして、1回の表、清千学園の攻撃は今日1番に入っている金子からだ。
ちなみに、今日の打順はこのようになっている。

1番 金子 レフト
2番 青星 センター
3番 長谷川 サード
4番 所山 ファースト
5番 今北 ショート
6番 四田 キャッチャー
7番 魁  セカンド
8番 銭形 ライト
9番 小南 ピッチャー

なぜこのような打順なのだろうか…
それは試合前のミーティング…

落合「今日の打順の意味はやな、相手のエース上杉は球速がかなり速いんや。やから、ちょっとでもスイングのはやいやつを並べた。」

魁(俺はいまだノーヒットだからだろうな…)

魁は、本大会で四球以外で塁に出ていない。
しかも、予選大会でも準々決勝からヒットが一本も出ていない。
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/28 12:07  No. 144    
       
金子への、一球目…

アウトコースギリギリを通過し、ストライク。
これを見ていた金子や、清千ベンチは、上杉のコントロールがかなりの物というものがわかった。

そして、2球目…

金子の体に向かって速いストレートが向かってくる。

金子(!)

それを金子はギリギリよけた。すると…


「ストライク!」

ボールは、金子の体に当たりそうになったところで高速で曲がった。


落合(3塁側のベンチやからあんまり見えへんけど…多分、高速スライダー…)

その後、金子はあっけなく三振してしまった。


すると、ベンチに帰ってきた金子に落合が話しかけた。


落合「おい、金子。2球目は高速スライダーやな?」

金子「多分そうです…」


続く、青星…



青星(……)


上杉(……)



少し間があり上杉が投球フォームに入った。

腕をヒモのように振り、ボールが飛んでくる。


青星(!)

青星が、投げてきた高速スライダーをいとも簡単に打ち返した。
見事センター前へ。


魁「ナイスバッティン!よーし、続け幸太!」



長谷川(フォークに高速スライダー…スライダーは小南よりもキレはあるって金子が言ってたな…狙うのはストレート!)


打席に向かう途中にこんなことを考えていた長谷川は打席に入り、いつもの神主打法ではなく、他の打法で構えた。


落合(ん?一本足?神主は辞めたんかいな…)

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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/29 21:46  No. 145    
       
試合は両チームとも無失点のまま6回へ…

そして、帝都実業の4番、日系アメリカ人のギルド・吉野・ゴールデンからだ。

ギルド(さあ来い!)


ギルドは今日2打席2安打。シングルヒットとスリーベースだ。ギルドは、ライトを守っており走攻守3拍子がきっちり揃っている選手だ。
ちなみに、右投げ両打ちだ。


四田(えーと、最初はGVスラ、次は高速スラ…ってことは…変化球を狙ってたのか…じゃあここは…)

すると、四田はストレートのサインを出した。

小南は、このサインに頷いた。


そして、直球を思いっきりインコースに小南は投げた。


ギルド(!)

しかし、ギルドは思いっきりバットを振った。
バットの芯に当たりピストルの弾のように打球が飛んでいく。


青星(来た!)

青星は全速力で、伸びていく打球に向かって走っていく。

青星(フェンスに当たるか)

青星は、打球がフェンスに当たるのを予想しフェンスの少し後ろに行った。
青星の予想は見事的中し、フェンスに打球が直撃し青星の元へ打球が帰ってきた…だが…


青星「あっ!」

打球が速すぎて、青星の元を通り抜けて行った。
それを、レフトの金子がしっかりカバーしそれを取り、セカンドの魁へ送った。だが、そのときにはもう遅かった。


魁(はや!ホームか!)

そして、魁はホームにボールを投げた。判定は…
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/30 08:34  No. 146    
       
「………アウト!」

判定は間一髪アウトになった。だが、この判定に相手の監督が抗議に出てきた。

「ちょっと待て!ボールを落としているじゃないか!セーフだ!」

四田「!」

四田は、グラブの中を見るとボールがないことに気がついた。

「………わかりました…」

すると、主審はマイクを取りに行き、説明を始めた。


松林「え〜、主審の松林です。今のホームでのクロスプレーですが、アウトと判定しましたが、キャッチャーがボールをグラブに入れていない状態でタッチしました。それを誤審してしまい、アウトの判定を出しましたがセーフといたします。」


落合「うーん、補球能力を上げておけってあれほど言ったのになあ」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/30 12:03  No. 147    
       
試合はついに最終回…
あの後、さらに一点を加えられた。
しかし、清千も四球で出たランナーが相手のエラーでホームに帰り、一点を返していた。


上杉(抑えれば…勝ち…)

上杉のスタミナは衰えず、140キロ代を連発していた。


そして、9回表の先頭バッターは、いまだにノーヒットのキャプテン魁だ。



落合(代えるか…いまだ無安打の奴に期待は出来ん…)


落合「おい伊と…」

すると、長谷川が落合の肩を叩いた。

長谷川「監督…あいつを交代しないでください…あいつは、中学時代からこういう時には強かったんです…」

落合「だめや。あかん。代える。一岡、行け」

長谷川「……監督!あいつは、さっきから、打席の近くで上杉の球を見ていた!ベンチの様子さえも見てなかった!それほど球筋を見て打つ努力をしているんだ!」


これにも落合は反抗出来ず…

落合「わかった…もし打てへんかったら次の試合はスタメンから外す。それでいいな?」

長谷川「もう、そんなことないですよ…」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/30 15:42  No. 148    
       
魁「うしっ!」

魁は2塁ベースを回ろうとした時に、両腕を腹の近くへ引きつけ、ガッツポーズした。

長谷川(魁…これでスランプも抜け出せたのか?お前はいつもスランプから抜け出すのは遅いからな…けど、まぐれでホームランを打ったりしたらすぐに抜け出す…さすがだな…)

長谷川も、魁をすこし見習っていた。


だが、もう一人スランプから抜け出せていない者がいた。

「バッターアウ!」

銭形である。ヒットこそ打つが、そのあとの走塁で、ミスをしたり、投球では、大事な抑えを任されているのにも関わらず、四球を連発したりしていた。



そして、次の打者、小南に代打が送られた。

「バッター、小南さんに代わりまして、宮崎君」



宮崎「よーし、こーい!」

宮崎は、気合いを出し来る球全てをフルスイングした。
最後の一球で、バットにボールが当たり三遊間へ抜けて行った。

その次の金子は送りバントを決行。
これが、ラインぎりぎりに転がり、見事にバント成功した。

続く青星…


上杉(くっそ…どこに投げても打たれる気しかしない…どこに投げれば…)

上杉は、ヤケクソになってボールを投げた。
それは、青星にとっては打ちごろの球だった。

青星は、ボールを引っ張りライトのギルドのところまで転ばした。

宮崎は、3塁ベースを蹴りホームに行こうとした。しかし…


落合「宮崎ストップや!!!」

落合が大声で宮崎を止めた。


そして、ライトのギルドを見るととてつもないボールを投げていた。

ギルド「間に合った…」


そして、バッターには長谷川が立つ。


長谷川(俺が決めないと…)

長谷川は、打法を一本足に代えたのが裏目に出たのか、うまく打てていなかった。


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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/30 21:21  No. 149    
       
長谷川(次で決まらなかったら…一本足は辞めるか…)

上杉(最後の切り札…これなら…)


上杉はその最後の切り札を投げてきた。


魁「超スロー…カーブ!?」

超スローカーブは、今年のオールスターで横浜の三浦大輔投手が投げていた。


長谷川(おいおい、緩急も出来れば三振も取れるのか…なんてやろうだ…)

その様子が見えていたライトのギルドは、何か考えていた。


ギルド(確かに、あいつの球は打ちにくい…でも、聖仁実業の藤沢さんのほうがすごかった…
様々な変化球、140キロ後半のストレート…俺らは変化球を打てなくて勝てなかった…)

藤沢とは、千葉ロッテマリーンズに1位指名された、変化球がかなり多彩な投手である。
ちなみに、藤沢の変化球はこの通りだ。

ストレート・ツーシーム・Hスライダー・カットボール・カーブ・スローカーブ・フォーク・チェンジアップ・シンカー・高速シンカ―・シュート・高速シュートである。
ただ、藤沢は、変化球に対するセンスがかなりある…そのため、ナックルなど難しい変化球も、投げ方だけを説明してもらえばすぐに投げれるのだ。

さて、試合に戻る。


上杉はこの後、インコースに140後半のストレートを投げ込んだ。

そして、ラストボール…

140後半のストレートからの超スローカーブを投げ込んだ。

そして、ここで長谷川の超集中力が発動…
頭の中で高速で考え事をしている。


タイミング…
ボールを見ろ!
バットを振れ!


そして、長谷川はバットをここ一番の力で振りぬく。


上杉「!?」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/31 20:58  No. 150    
       
銭形「はぁはぁはぁ…」

9回の裏…抑えとしてマウンドに上がった銭形はツーアウトになってから四球を3連続で出していた。
ツーアウトまではスラスラと打ち取っていたものの、この回3番目のバッターにレフト方向へ大きな打球を打たれてから四球を出し始めた。

そして、ここでキャッチャーの四田がタイムを取りマウンドへ向かった。

四田「おい、次はギルドだぞ…ストライク取りに行ってど真ん中だけはダメだ。簡単に持ってかれる。低め意識でサイン出すからな。」

この言葉に銭形は小さく頷き、四田が帰って行った。

そして、ギルドへの第一球…
低めを意識しすぎてボール…
2球目も、外へ大きく外れボール…

四田(おい、どうしたんだよ…ここ最近なにかあったか?…)

そして3球目…
銭形が投げてはいけない物を投げた。

四田(ど真ん中!?)

そして、ギルドが打った打球は――――――








落合「おい、銭形。ちょっと来い。四田もや」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/31 21:23  No. 151    
       
落合「まず…四田。銭形のここ最近の投球を見て気付いたことはあるか?」

落合は、引き締まった表情で話し始めた。

四田「…ここ最近、大きな打球を打たれたら四球を出し続けているように思えます。打たれる前は大丈夫ですが…」

落合「何か…心当たりがあるか?銭形。」

すると銭形が…

銭形「四田先輩のミットに急に投げれなくなる…っていうのは自覚してます…」

四田「去年の夏に、橋に打たれたホームランがトラウマになったのかもな。」

今現在の銭形の症状は…あのイップスと似ているだろう…イップスとは精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のことである。


落合「とにかく、銭形。しばらく試合に出さん。今日の試合、最終回でギルドを抑えたんもまぐれやろう。」

あの試合でのギルドとの対戦…ギルドが打ち損じてなんとか勝てたが、あのようなこともなんども続かない。


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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/08/02 14:56 修正1回 No. 152    
       
実況「あー、12得点目!」

実況「また三振!」

清千学園は春のセンバツ決勝戦に挑んできた。
相手は昨年度夏の大会ベスト4、王河高校だ。
そして、どちらかのチームが12得点し大量に三振している。
そんな12得点を取ってるのは清千学園だった。
王河高校のエースが前の試合で打球が腕に直撃し、登板出来ないことになった。
そして、先発には慣れていない中継ぎが先発し10失点。
代わったピッチャーも2失点したのだ。
打線も小南に完璧に抑えられ8回の時点でパーフェクトゲーム。

魁から始まる8回裏の攻撃。
相手の投手はもうスタミナが完全に切れていた。
代わりの投手もいなくなり、魁が出るとまた点がとれるかもしれない。魁は打席に入る前にふうーっと息を吐き打席に入った。
ボールが来るのを待っていると甘いたまが来たのか、これを魁はジャストミート。
グングン伸びて行き結局はスタンドイン。
最終的にはこの回5得点。
そして、最後の守り。新たなる歴史を創る可能性がある小南は緊張しているのかグローブを忘れてマウンドに向かっていった。
「小南さん!グローブ忘れてるよ!」

マネージャーの夏海にグローブを渡してもらった小南は「ありがとう。」と言いマウンドに向かった

「さすがに緊張してるか。薫。取り敢えず、低め意識な。」
四田が声を掛け、小南もうんと頷いた。


魁は完全試合や優勝の事を気にして、足が寒くなっていた。





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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/08/02 16:23  No. 153    
       
「バッターアウト!ゲームセット!」


「っしゃぁぁぁぁ!」

ベンチの選手がマウンドへ向かった。グランドの選手もマウンドへ向かった。
マウンドで手を1の字にして突き上げた。

「俺達が…優勝だぁぁぁぁ!」

「僕が…完全試合…!!」

キャプテンとして引っ張ってきた魁、エースとして完全試合を達成した小南。小南に関してはこの件でプロ野球のスカウトからかなりの注目を受けていた。

一方、今日3打席連続弾を放った長谷川、今大会首位打者の青星もプロの注目を受けていた。

「あとは…春夏連覇か…皆、帰るぞ!」

優勝旗とメダルを貰い、魁が声を掛ける。
そして、皆が甲子園の外に帰ると…

「うお、凄いなぁ…」

沢山のメディア、そして野球ファンがいた。

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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/08/02 17:56  No. 154    
       
次の日の朝、部員達はコンビニで買ったスポーツ新聞に目を通していた。

「薫が一面かぁ。そりゃ、決勝で完全試合だもんなぁ。」

四田がそう言うと、小南が少し照れくさそうにしていた。

「幸太や青星、小南はもうプロが目を付けてるのか…」

その一部にはこの3人がプロに目を付けられているという事が書かれていた。それを魁がいち早く見つけた。

「別にプロ入りとか考えてないよ。慣れたら嬉しいけど…」

長谷川はプロ入りに関してはまったく考えていなかった。しかし、中学野球界最強の打者と長谷川も言われた男。プロ野球に目を付けられてもおかしくはない。


するとそこに落合が入ってきた。

「おいお前ら。昼飯食べたら帰るさかいに今から帰りの用意しろよ」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/08/02 21:28  No. 155    
       
ついに、魁たちは3年生になった。
今日は入学式。毎年のように200人に近い生徒が入学する…はずだったが、入学試験の面接での部活動について…野球部に入部したいという生徒が多かったのだ。
そのため、入学生徒数は200人から250人へ変更された。


「今年は何人かなぁ。去年は3人だったか。楽しみだなぁ」


魁は自分の気持ちをその場にいた四田、長谷川、そして青星に伝えた。

すると青星が…

「今年は俺の弟が入学するぞ。ただ…かなり不良でなぁ。野球の筋はかなりなんだ。俺と同じように四字熟語のバットも持ってる。虚心坦懐だったかな。」

話を聞いていると、青星の弟の名は青星靖也というらしく左投げ両打ち。ポジションは和也と同じく外野。おもにライトだがファーストも守れるということが分かった。


「まあいい。落合監督なら更生出来るだろ。野球の筋が確かならとても大きな戦力だ。」

長谷川も靖也のことを歓迎しているようだ。

そして翌日の放課後。野球部に入部希望の者が集まってきた。

「うわー、いっぱいいるなぁ30人はいるかな。」

今回の入部希望者は約30人。女性は1人だけいた。


そして自己紹介。その女性の出番が回ってきた。

「九条由香です!ポジションは、ピッチャーです!得意な球はVスライダーです!よろしくお願いします!」

この事を聞き、小南は少しだけびっくりしていた。

そして、問題の青星の弟、青星靖也。

「…………」

何も言おうとせず、兄の和也が声を掛ける。

「なにしてんだ!靖也!ちゃんと名前言え!」

そういうと、靖也がいきなりキレ出し…

「うるせえよ!言ったらいいんだろ!青星靖也だ!じゃあな!」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/08/03 08:59  No. 156    
       
靖也は部室を出て行き、部室の空気が大変なことになった。

「すまない、俺の弟のせいで…」
兄の和也が一言謝罪する。この場に落合がいなかったから良かったものの、居た場合、靖也をかなり怒るだろう。


「まあいいよ。じゃあ次の人、やってくれる?」

魁がそう言うと部室のドアが開き落合が入ってきた。そこには靖也も居た。

「離せ!やめろこの野郎!」

靖也は落合につかまれてやってきた。

「部室から出てくるんが見えてな。ほんで連れ戻してきたんや。」

落合は靖也の担任だったようで靖也の顔をしっていた。

「……じゃあ、靖也君、ちゃんとやってくれ」

魁にそう言われた靖也はチッと小さく舌打ちし、自分の自己紹介を始めた。

「青星靖也…左投げ両打ち…外野…」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/08/03 17:18  No. 157    
       
部室での自己紹介が終わり1年生がノックを受けることになった。
まず最初は、中村龍一郎という外野手。足が速いのが売りらしく右投げ左打ちの選手だ。

「お願いしまーす!」
一言挨拶をし、ボールが来るのを待つ。

そして落合がセンターを守っている中村へ打球を飛ばす。しかし、打球はセンターとは違うレフトに行った。

「えっ!?」

中村は一瞬驚いたが、まったく気にしなくボールを捕りに走っていく。
結局、中村は打球を走りながらキャッチ。
これは普通なら褒めるところだが…

「あかんなあ。これじゃ、センターは守らせられへんで。青星、やってみ。打ってから5秒後に走り出せ。」

青星は小さく頷きセンターへ走っていく。

落合が打ち、青星が5秒待つ…

1…2…数えて行く内にボールがたどり着いてしまいそうだ。

5秒経ち、青星が全速力でレフトへ走る。
その間に青星の超集中力が姿を現した。

「はやっ!」

中村は自分よりも遥かに足が速い青星をじっくり見つめていた。

青星は、ボールを少し待ってから補球した。

すると…

「どけ、中村。今度は俺がやる。」

弟の靖也が現れ自分がやると言い出した。
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