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ロックされています  King nine  名前: 魁斗  日時: 2013/05/04 13:33 修正5回   
      
小説始めます
そのうち、感想スレ作るので
感想はそちらにどうぞ


書き残した事を書こうと思います。
書き残した事と言ってもドラフト終了直後の事を少し書くだけですが…w
記事修正  スレッド再開
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/06/30 19:42  No. 118    
       
穂香「はい、今日は終わりです。」

魁「部室戻るぞ…」

部室に戻ると、なぜか中に入れなかった。

魁「あれ、入れないぞ…」

四田「鍵使えよ」

魁は、ポケットに入れてあった鍵を取り出して鍵穴に入れ回した。

魁「なんだ、まだできないぞ…穂香さん呼んできてくれよ」

穂香「ここにいます。その部室はもう使えません。その間はここで着替えてもらいます。」

四田「嘘ーん…」

小南「あっあの…僕は…」

小南は女性なので、外では着替えられない。

穂香「貴方は学校のどこかで着替えてもらいます…」

学校のどこか…トイレなどである…

やっと着替えた部員は帰って行った。

いつもは、魁や長谷川だけなので他のものにスポットを当ててみよう…

今北「あーっ今日も疲れた〜…って、あれは千葉ロッテマリーンズのショート、櫻井風真!こんなところにいるなんてよ!サイン貰お!」

今北は櫻井にサインをもらいに行った

櫻井「ん?サインかい?いいよ」

今北「ありがとうございます!」

今北は、なぜかよく有名な選手と出会う為に家にはサインが沢山ある。

所山「あ、今日はバイトだったな。一度家に帰ってから行くか」

所山は小走りで帰ると…

高速で着替え、家から出て行った。

所山「いらっしゃいましー」

ちなみに、所山はレンタルビデオ店でバイトをしている。


青星「ただいま…」

すると…

「お兄ちゃんお帰りー!」

「お兄ちゃーん、ご飯ー!」

青星の家には、兄弟が6人いる…


銭形「姉貴、ご飯作ってくれよ」

明美「自分で作りなさいよ」

銭形の姉である明美は、大学1年生である…

ちなみに、銭形と、明美の二人暮らしである。

以上が、他の部員の野球終了後の様子である
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/06/30 21:03  No. 119    
       
魁「おーい、お前らー、いるかー」

長谷川と魁は病院に戻ってきた。

魁「おうおう、兄弟そろって呑気に寝てやがる。ったくよ……」

玄野は、椅子に座りながら、雅はベットで寝ていた。
魁は少し考え…

魁「写真撮ろ…」

長谷川「おい…バレたらこいつにめっちゃ怒られるぞ…」

魁「大丈夫だ…」

魁は、携帯電話のカメラ機能で二人を撮った。
たまたま、二人は近づいて寝ていたので画像には二人が入った。

達也「お前ら…」

魁「え…」

達也「ぶっ殺す!!」

玄野に、写真を撮ったことを気づかれてしまった。

達也「お前が撮った写真は消してもらう。そして、テレビと風呂の優先権は俺のものだ!さあ、帰るぞ!」

魁「くっそ…ばれたか…」

長谷川「しょうがないよ…」

魁「まあいい。あいつは俺と双子だ。テレビなんて、同じのを見るに決まってる!」

だが…

達也「俺はNHKしか見ないんでな」

長谷川「意外だな…」

魁「嘘だろ…」

玄野は、まったくバラエティを見ない。
だから、ス○ちゃんなどの芸人などまったく知らないのだ。

魁「お前、飽きないのかよ…」

長谷川「たまには、お○しかっ!とか見たくならないのか?」

達也「なるわけないだろ。一緒にすんじゃねぇよ」

その日の風呂も、玄野の優先権があったので玄野が先に入った…

湯船に浸かりたかった魁達は、玄野が誤って栓を抜いたのでまったく疲れが取れなかった。
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/04 18:49  No. 120    
       
魁達、清千学園はバスで阪神甲子園球場へ向かっていた…
ちなみに、今は京都を高速道路で走っている。

初の甲子園出場ということで、選手たちは緊張して…いなかった…

今北「おぉ、おぉ、おおー、阪神タイガース!ふれーふれふっれふっれふっれー」

今北は、音楽を聞いて熱唱しているし…

所山「うげぇ、ババ引いちまった…」

所山、金子、一岡、岡野達はババ抜きをしている。

穂香「はぁ…ホントにこの人達、初めて甲子園出るのかしら…」

魁「初めてですよ…」

長谷川「ちょっと…リラックスしすぎだよな…」

しかも、一回戦の相手はあかつき大付属高校である。

魁「はぁ…」

魁はため息をつき、四田の方を見た。

四田「気持ちわりぃ…」

四田は車などに酔いやすい…しかも、もう何時間もバスに乗っている…そして、何故か関係ないこの人も乗っていた…

達也「おい、いい加減にしろよ貴様ら」

魁「お前もなんで乗ってんだよ…」

玄野が何故かついてきていた

達也「雅に行けって言われたんだよ。」

雅は、倒れたため、入院中である。

魁「あっそ…お、大阪に入ったぞ」

四田「そんなことどうでもいいんだ…バスから降りさせろ…」

長谷川「走っていくか?」

四田「その方がいい…」

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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/05 18:06  No. 121    
       
四田「やっと…つい…た…」

四田の地獄は、やっと終わった。

長谷川「大丈夫か?…あ…」

長谷川は、四田を励ますとあかつきナインを見つけた。

綾奈「あ、魁君じゃない!久しぶりー!」

魁「あ…」

魁と四田と長谷川は、綾奈と一度面識がある。


綾奈「甲子園来れたんだね!すごいねー」

魁「え…まぁ…うん…」

魁は、久しぶりに綾奈と会った為、言葉が上手く出せていない。

綾奈「なんなのよ〜、久しぶりに会ったんだから、もっとイキイキしなさいよ〜」

魁「あ…ああ、すまない…」

魁は何だか顔が赤くなっている。

そこに、あかつき大付属のエース、猪狩が現れた。

守「橋、何をしているんだ。はやく行くぞ」

綾奈「はいはい、分かりました!行きゃぁいいんでしょ。」

綾奈は、少しイライラして猪狩の方に行った

綾奈「じゃ、試合でねー」

綾奈は、神出鬼没というバットをつかう選手である。今回、小南と共に、初の女性選手甲子園出場となる。

穂香「さ、私たちも行きますよ」

〜ベンチ裏〜

魁「うっわ〜…すげ…」

釜江「さすが、プロが使ってるとこだな…」

魁と釜江、その他の選手はかなり興奮していた。

穂香「こらっ!ベンチに入りますよ!」

ベンチに入ると…


魁「うおぉ…なんだこれ…すげぇ…」

一岡「おい!銭形!すげぇすげぇ!!」

銭形「わーってるわーってるって!」

銭形達1年生は、かなり興奮していた。

ここで、テレビやラジオの放送が始まり、実況や、解説の方たちが喋りだした。

「皆さん、こんにちは!今日の第一試合は、わずか、創立1年目での甲子園出場の清千学園対甲子園常連校、あかつき大付属高校の試合をお送りします!」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/06 12:22  No. 122    
       
ウゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

試合開始のサイレンがなった。
マウンドに上がるのはあかつき高エース猪狩守、そして、その球を受けるのが弟猪狩進。

青星「んじゃ、行ってくる。」

1番の青星は、バットケースから百花繚乱を出し、右打席に向かっていった。

「一回の表、清千学園の攻撃は、1番、センター、青星君…背番号、8」

このアナウンスをされると、3塁アルプスから応援歌が流れ出した。

守「ふっ…」

守は、大きく振りかぶり…大きく腕を振り…自慢の剛速球を、弟の進に向かって投げた。

青星「っ!?」

その球は、見事にストライク…

青星(なんだ、あれ…球が見えなかったぞ…)

天才青星でも球が見えていなかった。その球速は、142`を記録していた。

結局、バットには当てれたもののセカンドゴロ…

次の四田もあっけなく終わってしまった。


四田「速すぎだろ…あの球…」


一方、スタンドでは、玄野が観戦していた。

達也「ちっ…あのクソ兄貴、絶対「打てるのか…」とか思ってやがる…」

玄野の予想に魁は…

魁(俺なんかに打てるのか?…)

当たっていた。さすが双子だ。

???「伊藤の奴、えらい、緊張してんなぁ…ここからでもわかるで…」

この聞き慣れた関西弁…

玄野の隣から聞こえてきた

達也(クソ兄貴を知っているのか?…それにしても、この顔、どこかで見たことある気が…)

疑問に思った玄野は、隣の男性に話しかけた。

達也「あんた、俺のクソ兄貴を知ってんのか?」

???「始めて会ったのに、なんでいきなり私語なんや…あ、そやで。俺はあいつの事しっとるで。なんせ、俺は清千野球部元監督落合栄治やからな。」

達也「何っ!?じゃあ、阪神監督の…」

落合「落合栄治や」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/06 21:41  No. 123    
       
綾奈(ストレートは速いし、Vスラはかなりキレてる…最高ね…)

今日先発の小南は、得意のGive you terror Vスライダー、略してGVスライダー…そして、ストレートを上手く使い、あかつき打線を抑えていた…

だが、抑えているのはいいが…

「バッターアウッ!」

猪狩守を、打ち崩せなかった…現在5回…四球もなしのパーフェクトに抑えられている…

魁(何とかしてでも、塁に出ないと…)

キャプテンの魁も、外野にボールを飛ばしていない…

長谷川(いい加減に打たないと…)

長谷川も、外野まで打球を飛ばしている物の、いまだ快音は響いていなかった…

3塁アルプスから聞こえる、かっとばせーという応援にまったく答えられていなかった…

「バッターアウッ!」

この回もスリーアウト…
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/12 08:02  No. 124    
       
試合は0点のまま清千学園のラッキーセブンの攻撃…バッターは3番の魁…
今だ、ヒットは生まれていない。

魁(このままだと、さすがにやばいかもな…なんとしても塁に出ないと…)

センターを守っている綾奈は、ずっと打球が飛んでこないものだから、退屈していた。

綾奈(ちょっとぐらい手を抜いて打球飛ばせてあげなよ〜)

何故か、猪狩にケチを出している。


魁(次の幸太には、一発がある…俺が塁に出たら2ランがあるかもしれない…よし…)

そう思うと、魁はバントの構えを出した。

長谷川(俺に期待しすぎだぞ…)


守(ふっ…そういうことかい…ならば…)

猪狩は、敬遠の用にボールを立て続けに外した。

長谷川(んなっ!)

守(こうでもしないと面白くないからね…)
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/13 13:43  No. 125    
       
「ファアボール!」

魁「俺は相手じゃないってかよ!」

魁は、敬遠気味の四球に悔しさを出していた。

守(すまないね、伊藤…君ともちゃんと戦いたいが、長谷川との勝負の方がおもしろいと思うからね…)

猪狩は、帽子を取り、右手で顔の汗を拭きとりながら、頭で思っていた。

こんなことを、魁が直に聞くと荒れ狂ってしまうだろう。

達也「猪狩の野郎め…内の兄貴を舐めやがったな…」

落合「まぁまぁ、ええやないか。得点出来るかもしれんねんから」

達也「ちっ…」

右を向き、一度舌打ちをした玄野は前を向き試合を見た。


「四番、サード長谷川君。背番号、5」

清千学園で、1番期待出来る男が打席に立った。


青星「長谷川…狙っていけよ…」

青星は、小声で呟いた。


魁(盗塁狙ってもいいかな…いや、辞めとこ…)

だが、この思いはすぐに崩れた。


長谷川(っ!?)

猪狩が、ランナーがいると言うのにワインドアップで投球モーションに入ったのだ。

進(兄さん!?)


魁は2塁へ走り、盗塁成功…


魁(おいおい、ランナーはどうでもいいってかよ…)

この次の投球でも猪狩はワインドアップのモーションで投げ、魁は3塁まで到達した。


長谷川(こうなりゃ、絶対に打ってやる…俺らのキャプテンを舐めるやつは許さん!)

この時、長谷川に秘める、超集中力が姿を現した。


青星(電光石火に、超集中力…あいつに打てないものはないだろうな…)


守「ふふ…(これでこそ面白い…行くぞ、長谷川幸太!)」


猪狩は、ここ一番の剛速球を、弟の進へ投げ込んだ。


長谷川「っ!!」


だがしかし、ストレートには滅法強い長谷川はいとも簡単にセンターまで打球を飛ばしたのだ。


進「センター!!」

進は、マスクを取り、大声でセンターの綾奈へ聞こえるような声を出した。


綾奈(え、何これ。入るんじゃないの?)

そう思いながらも、綾奈は打球を追い続けていく。

実況「四番長谷川、見事に放った打球はセンターへ!センター橋追い続けていく、追い続けていく!」

実況席も大盛り上がり。


守「な…入るのか?…」


そして、ついに…


実況「センター諦めた、ホームラン!!均衡を破る、清千学園4番長谷川の一発!清千学園、先制!」

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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/13 17:15  No. 126    
       
長谷川「しゃあああ!」

魁「うおっしゃあああ!」


ベンチはすでに大盛り上がりだ。


綾奈「あーあ、打たれちゃった…何してんだかねぇ…」

綾奈は、必死に追いかけたがボールはスタンドに入ってしまった。

進「兄さん…」

そして、進は兄のいるマウンドに行っていた。

守「進、気にするな。はやくホームに帰るんだ。」

進「……でも…」

守「いいんだよ、進。帰るんだ」

進「はい…」

弟の進は兄の守に口説かれ、ホームに戻っていった。今の話しでは、一見、なんともなく、クールな猪狩だったが、実はかなり疲れていた。

守(…くそ…)


清千ベンチでは…

長谷川「いやなんかよ、ボールが止まって見えた!」

金子「お前は川上か!」

いつまでたっても、さっきのムードが変わっていなかった。


しかし…

「バッターアウッ!」

猪狩の限界を出したようなピッチングに、清千学園ナインは手が出なかった。


達也「へっ、やっと本領発揮か。遅すぎなんだよ、猪狩守…」

落合「何を言っとるんや。ええから試合ちゃんと見ろ。お前はピッチャーやろ?お手本のようなピッチングを猪狩はしてる。ちゃんと見とけ」

達也「あいつのピッチングなんか見ても意味ないんだよ…ピッチャーはもうやらないから…」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/14 21:39  No. 127    
       
落合「は!?どういう事や!ピッチャー辞める!?」

達也「ああ、辞める」

落合「いやいやいや、なんでや!お前の球速と変化球やったら超高校級やろが!」

玄野のいきなりの発言に、落合は怒っているような発言をした。

達也「……やっちまったんだよ…肩…夏の予選の時から結構ヤバかったんだよ…決勝で完全にぶっ壊した…」

玄野は少しの間を置き、左手で、右肩を抑えながら言った。

落合「じゃ…じゃあ野球はどうするんや!野手転向でもするんか!?」

達也「そうでもしないと、野球が出来ないだろがっ!とりあえず、^死山退学する…それでどっかの高校に編入する。」

だが、玄野は学力が魁と同じくとても悪い。そのため、玄野の編入出来る学校は限られてくるのだ。

落合「うーん…そうか…とりあえず、試合を見よか…」

落合が電光掲示板を見ると、9回裏の、あかつきの攻撃だった。


魁「よし、頼むぞ銭形!」

清千のピッチャーは、8回に投げていた釜江から、銭形に代わっていた。

バッターは、9番の猪狩守だ。

守(…僕達は君達に負けるわけにはいかないんだよ…何としても打たせてもらう!)


綾奈(こんなことになるなんてなぁ…まさか、こっちが負けたままで最終回…か…)

綾奈はベンチから猪狩を見ていた。


銭形(っ!)

銭形は、トルネード投法から自慢のスラーブを投げ込んだ…だが…

守「っ!」

猪狩が、その球を引っ張り一塁線へ。

所山(来…)

所山が、来たと言おうとしたが間に合わずに抜けてしまいライト線へ転がった。


その次の進も塁に出してしまった…

2番には送りバントを決められ…

3番には四球で出塁され…

ついに…4番の綾奈を迎えてしまった。

綾奈(あーあ、回ってきちゃったー…)

心の中でそう思った綾奈は、持っていた金属バットを神出鬼没に変えた。


魁(あれって…神出鬼没…くっそ…やばいかもな…)

綾奈は左打席に立ち、ゆっくりと構えた。

綾奈(ごめんだけど…1球で終わらせるから)

打たれまいと銭形はスラーブを投げ込んだ。

しかし、神出鬼没を持った綾奈に敵はなく…


実況「入ったぁぁぁ!入ってしまった!あかつき大附属高校、サヨナラ勝ち!橋綾奈、大逆転サヨナラホームラン!」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/15 20:44  No. 128    
       
釜江「終わった…俺の夏が…」

魁「そんな…」

清千学園のだれもが茫然としていた。

東京からテレビを見ていた者…

清千学園を応援していた者…

だれもが、信じられないでいた。


綾奈(やったー!!勝った勝ったー!)

小走りで走っている綾奈は魁のいるセカンドの場所にたどり着いた時、ある言葉を呟いた。


魁「あ…」


綾奈「魁君…ごめんね……でもさ…しょうがない…よね?」

こういうとすぐに綾奈は走って行った。


魁「しょうがない…だって?…くそ野郎が…勝者は勝者らしく黙って立ちされってんだ!何がごめんだ!俺らが負けただけだろうが!いい加減にしやがれバカ野郎!!」

魁は、下を向き、少し涙ぐんで大声で言った。


綾奈(あ…言いすぎたかも…)

綾奈は少しだけ反省しているようだ。



そのあと、試合終了の挨拶をした。そして、皆が甲子園の土を取ろうとした…だが…


魁「ちょっと待て。兄貴以外は取るんじゃねぇ。1、2年は来年再来年があるだろ。取るのは3年になって、ここに来て、優勝してから取るんだ。」


長谷川「そうだよな…魁の言うとおりだ。取るのは辞めておこう。」


新聞記者「え、取らないの?」

穂香「来年また来るので」

その後、釜江だけが土を取りベンチ裏に行った。



穂香「はい、選手たちは頑張りました。創立して間もないのに、あのあかつき高校にあのような試合をしたのはとても凄い事です。来年、これを元に頑張ってもらいたい。そして、経験の浅い選手を出してしまい、負けてしまった。そこは私が責任を取ります」

監督の穂香と魁がインタビューを受けていた。




魁「釜江さんに、もう少し野球をやらせてあげたかったの一言です…僕たち野手がもう少し点を取れていれば…よかったです…」


インタビューが終わり、選手が宿舎に帰って行った。


〜宿舎〜



穂香「皆さん、お疲れさまでした。私の言うことはありません。今日は食べて寝て自由に過ごしてください。」


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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/16 21:39  No. 129    
       
釜江「ふぅ…」

釜江は風呂に入っていた。そして、顔についたお湯を両手で拭きとったところだ。

そこに、誰かが入ってきた。


魁「あ、兄貴…まだ入ってたんですか。」

釜江「あ、伊藤か…」

キャプテンの魁が入ってきた。


魁は、一通り体や頭を洗い終わると湯船につかってきた。


魁「ねぇ、兄貴…どうでした?甲子園…」

釜江「どうって…言葉じゃ言い表せないよ…只…ずっと野球をやりたいって思える場所だった…」

魁にギリギリ聞こえる声の大きさで釜江は言った。この様な思いは、甲子園に出場した3年生全てが思っているのではないだろうか。



魁「やっぱそうですか…じゃ、そろそろ出ましょうか。のぼせちゃいますよ…」


釜江「そだな。」



魁「兄貴って…よく見たらかなり好い体系ですよね。」

釜江「そうかなぁ…」

釜江は、あまり敗戦のショックを受けていなかった。魁も、悔しさはあるはずだが口数も多かった。





四田「おう、伊藤…帰ってきたか…」

部屋は、いくつかに分かれている。魁は、青星、長谷川、四田、玄野と一緒である。


長谷川「何か…なんにもやる気が出ないな…」

四田「3年ってわけじゃないのにさ…」

青星「だな…」

青星がそういうと、青星に注目が集まる。


魁「あれ、お前誰だ?」

達也「始めてみたぞ、お前の顔。」

長谷川「部屋間違ったのか?」

青星は、長い髪の毛をゴムでくくっていた。

青星「いやいやいや、何言ってんだ!玄野とは元チームメイトだろ!他の奴らもチームメイトだろうが!青星だ!」


四田「え、青星?」

魁「マジ?」

達也「おい、誰か散髪バサミ持ってこい。こいつの髪の毛切るぞ」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/17 19:44  No. 130    
       
次の日の昼…


魁「お、もう朝か…ん?12時!?やばいぞおい!」

魁は、誰にも起こしてもらえないとここまで寝ている。

魁「どうしよ…あ!置手紙!」

一つだけ置手紙が置いてあり、中を開くと…


魁「金…?まさか!…やっぱり…」

中にはお金が入っていた。兵庫から東京までの、新幹線のお金だ。そして、帰り方も書いてあった。



魁「こうなりゃ仕方ない…新幹線で一人で帰る!」


魁は着替えて、荷物を持ち部屋をでた。
そして、駅へダッシュで行った。


魁「よし…着いたぞ…って、あれ?あのバス東京行きじゃないか…まさか…」

東京行きのバスを見つけた魁はそのバスにゆっくり向かっていった。


魁「えっと…清千学園高校様!マジかよ!」


穂香「あら、伊藤君…」

少々怒っている魁を見つけた穂香は、運転手に魁をバスに乗せるように言いに行った。


バスに乗った魁は、クーラーで涼しくなっているバスを天国の様に思っていた。

魁「…」

運転手に頭を少しだけ下げた魁は、ゆっくり座席に向かっていった。


達也「何してたんだ?」

魁「寝てたんだよ!」


魁は玄野の隣の席である。


しばらくし、バスは出発した。
行きのバスでは、トランプなどで盛り上がっていたが、今回のバスでは備え付けられているテレビで、高校野球を見ることが盛り上がっていた。

結局、東京までつくまでずっと高校野球を見ていた。

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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/18 18:46  No. 131    
       
バスが止まる音がした。
ドアが開くと運転手と穂香が真っ先に出て行った。そして、荷物を取り出した。

穂香「はい、皆さん出てきてください。誰の荷物でもいいので部室まで持って行ってください。」

穂香は、運転手と全ての荷物を取り出すとバスの中の選手たちを呼びだした。


魁「うっ…重い…」

長谷川「重…」

ほとんどの荷物がかなり重く、片手ではもてないほどだった。

青星「何言ってんだ。こんなの軽いだろ。」

青星の荷物はかなり軽かった。


部室の近くに来ると何やら見たことない建物が建っていた。


魁「あれ、なんだ?このでっかい建物…」

長谷川「新部室か?」

さらに近付くと…

青星「おい、なんだ2階建てだぞ」

穂香「あれは新部室です。あそこに荷物を置きます。」

その建物は新部室だった。シャワールームもあり、女性のロッカールームも完備される。


魁「でっけぇ…お、押してください?まさか自動ドア?」

そのボタンを押すとドアが勝手に開いた。


長谷川「おいおい、エレベータがあるぞ…」

そのほかにも色々なものがあった。
トイレ、ロッカールーム、バスルーム、大広間…


穂香「いいからロッカールームに荷物を置きなさい!」

早速ロッカールームを使うことが出来る。



魁「おい、甲子園のロッカールームを小さくしただけじゃねぇかよ…」


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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/19 19:21  No. 132    
       
魁達は、ロッカールームに荷物を置き今までなかった監督室へ向かった。

一方、女子ロッカールームでは…

小南「うわ…すごい広い…」

その広さに小南は驚いていた。

小南「後でゆっくり見よ…」

小南も監督室に向かった。


魁「えっと…監督室は2階か。どうやって行くんだろ。」

青星「エレベータを使うみたいだな。確かあっちにあったぞ…」

その青星が言うあっちに皆は向かう。


小南「あ、エレベータ…監督室は2階…これで2階に行くのかな…」

小南はエレベータを先に使い中に入った。


小南(ボタンを押して…)


小南は2階のボタンを押した。

しかし、このエレベータは何かが違った。


小南(あれ、下に動いてる?)

そして扉が開くと…

小南「あ、監督室がある。」

急いでそこまで行き、中に入った。

穂香「あら小南さん、速かったわね」


どうやら、この部室はこのような仕組みになっていた。

エレベータの2階へのボタンを押す、地下へ向かう。

地下へのボタンを押す、2階へ行く。

1階へのボタンを押す、1階に行く。
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/20 11:51  No. 133    
       
男子部員達も、この仕様を使い地下室へ来た。


穂香「やっと来ましたか…では、部室の案内をします…」


エレベータの前に行くと、エレベーターの使い方が記してあった。


魁「だから2階のボタンを押してたのに地下に行ったのか…」


まずは1階からだ。


穂香「この階には、ロッカールーム、トイレ、バスルーム、大広間があります。中の確認は各自で行ってください。」

次は2階…


魁「うわっ、なんだこれ!個室がある!」

穂香「あの個室は合宿などで学校に泊まり込む時に使ってもらいます。中は以外に広いですよ。」

長谷川「この学校の校長の総資産額はどんだけあるんだよ…」

個室は5室あった。女子の個室も1室だけあった。


最後に地下だが…


穂香「ここには監督室があります。そしてここにあるドアを開けると…」

ドアを開けると室内練習場が広がっていた。


魁「うおっ!すっげぇぇぇぇ!」

長谷川「いつでも練習出来るなこれ…ありがたい…」


部室全てを見回りロッカールームから荷物を取り皆が帰る準備をしていたら…


「すいませんっ!野球部に用があって…」

女性が男子ロッカールームに何かを呼び掛けた。

そして魁が早急にロッカールームから出てきた。

魁「何か用かい?」

夏海「私、志田夏海と言って、野球部のマネージャーになりたくて…」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/20 14:23  No. 134    
       
魁「もちろんなってくれよ!明日からジャージとか着て練習に参加してもらうよ。じゃ、今日はこれで。監督には俺が言っとくから」

魁は簡単に許可してしまった。


夏海「わかりました!それじゃまた明日!」

夏海はすぐに帰って行った。そして翌日…


魁「よし、皆そろったな?じゃあ夏海さんお願いします」

夏海「はい!えっと、2年B組の志田夏海です!中学の時はソフトボールをやっていたので大体のルールは分かります!というわけでこのたびマネージャをやらせてもらいます!」

魁「よし、ありがとう。え〜と、今日から新チームが始まる!また甲子園に出れるようにいっぱい練習していくぞ!」

魁の言葉で皆が部室を出てグランドに向かっていった。だがそこには野球をやっている者たちの姿が見えた。


長谷川「おい、魁。あいつらだれだ?」


魁「あ、ホントだ。おーい!そこは俺達の場所なんだ!他の場所でやってくれー!」

だがその者たちは一向にも動こうとしない。

穂香「ちょっと何してるんですか?速く練習を始めて…ん?誰ですか彼らは?」

すると…


「あ!落合監督!」


穂香「え?私?」

魁「穂香さん、あの人達と面識があるんですか?」

穂香「よく見たらそうかもしれません…あ!芹島君!五十嵐君!」

やはり面識があった。


芹島「監督!ずっと探してたんですよ!」

五十嵐「監督ぅぅぅぅぅ!」


そういうと二人は迫ってきた


穂香「貴方達、一体何しているの?ずっと探していたなんて行っていたけど…」

五十嵐「監督が突然辞めたからどこに行ったか探してたんです!それで甲子園見てたら監督がテレビに出てたので…」

この二人は穂香が前に監督をやっていた双葉第三高校の野球部の選手である。
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/22 20:13  No. 135    
       
芹島「それで監督、双葉第三高校に戻ってきてください。」

五十嵐「ずっと待ってたんです!」

双葉第三高校に穂香はそれほど必要なのだろうか。だが、穂香のおかげで自分達が変わった、なんて事があったらそう思うのも分かるはずだ。


芹島「僕達は監督に戻ってきてもらうまでここから帰りません!」

この時、この様子を見ていた部員達は思っていた。「こいつ、なんてうざいやつなんだろう」と。いきなり来て練習の邪魔をしているのだから当たり前だろうか。


穂香「そうですか。なら別にここを使いません。皆さん、室内練習場に行きますよ。」

魁「わかりました。皆、荷物持ってくれ。」

その時…

芹島「試合で決めましょうよ!」

諦めない芹島が言ってきた。


そして穂香も少し考え…

穂香「いいでしょう。試合で決めましょう。試合は明日、2時から。いいですね?」

五十嵐「もちろんです!いいよな芹島!」

芹島「ああ!進化した俺達を見せてやるぜ!」

なんと単純な人なんだろうか。すぐに試合を決めてしまうんだから。

穂香「じゃあすぐ帰ってください」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/23 18:49  No. 136    
       
「おいおい、なんか凄い事になってるってよ!野球部!」

一人の男子生徒が声を上げて言った。
そこから次々に生徒がグランドに向かって走って行った。


魁(おいちょっと待てよ…俺はまったく曲がらないカーブとたいして速くないストレートしか投げてないぞ?…)

「なんかノーヒットノーランしそうなんだって!」

グランドの外から声が聞こえた。何故かピッチャーをやっていた魁…その言葉の通り、魁は現在、8回を無安打に抑えていた。

芹島(くっそ!なんで打てないんだよ!)

芹島は、試合開始前まではかなり張り切っていたが今ではまったく覇気がない。

「バッターアウト!」

ついに2アウト。後一人となった。

五十嵐(俺かよぉぉぉ)

ちなみに、五十嵐はこの試合6失点している。


五十嵐(よし…)

何かを考えた五十嵐は来た球に向かってフルスイングした。

五十嵐(!)

そしてバットから手を離した。そのバットはピッチャーの魁のところまで飛んで行き…


魁「痛っ!」

魁の足に当たってしまった。

長谷川「魁!大丈夫か!?」

魁「痛ってぇ…もう投げるのは無理っぽい…」

しかし、小南は熱を出して休んでいるし、銭形もなぜか休んでいる。

穂香「しょうがないですね…だれか他の人に投げてもらうしか…」

魁「いや、助っ人にしましょう…たとえばそこにいる俺の弟とか…」

達也「あん!?」


そして、玄野がいそいで用意させられ…


四田「投球練習は?」

達也「いらねぇよ!さっさとあっち行きやがれ!」


玄野は肩が完全に壊れている。そのため少しでもボールを投げるのは避けたい。


達也(2.3球で終われるか…)


その玄野が投げた球は?

玄野が投げた球は四田のミットに収まった。だが前のような球の速さの面影はない。

魁(あれ?遅くね?)

次の二球目…

玄野はSSFを投じた。だがまったく曲がらずジャストミートされた。

五十嵐(っしゃぁぁぁ!)

調子に乗って歩いて1塁に向かった五十嵐…
だが、センターに飛んで行った打球…その球をとった青星はいち早く1塁に投げ…

「アウト!」

五十嵐「は?」
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ロックされています   Re: King nine  名前:魁斗  日時: 2013/07/24 12:21  No. 137    
       
魁「ノーノー達成…リレーでだけど…」

達也(ふぅ…あぶね…なんとか大丈夫だったか…)


その後、玄野はすぐにグランドから出ていき、どこかに消え去った。


穂香「五十嵐君、ちょっと来て。」

試合終了の挨拶が終わった後、穂香は魁にバットを当てた五十嵐に近寄って行った。


五十嵐「はい…」

場所を移動させ、穂香が話し始めた。

穂香「五十嵐君、伊藤君にバットを当てたのはわざとでしょう?なぜそんなことしたの?」

五十嵐と野球をやっていた穂香は五十嵐の悪事を見抜いていた。


五十嵐「ノーヒットノーランをされたくなくて…それで、控えの奴にしたらされないと思って…」

穂香「伊藤君は本来セカンドです。今日はピッチャーがいなかったからやってもらったの。」

五十嵐「そんなぁ…すいませんでした…」

その後、しっかりと五十嵐は魁に謝罪した。



そして、月日が流れ…


魁「今日はドラフトか…兄貴、緊張しますねー。一様、プロ志望届出したんでしょ?」

釜江「ああ、一様…」

いつの間にかドラフトの季節になっていた。


そして、ドラフト…


「第一順目…千葉ロッテマリーンズ…藤沢洋祐…聖仁実業高校…投手…」



魁「あ、この人、今年の甲子園準優勝投手だ。確か、かなり変化球を持ってたっけ…」


その後、色々な選手が指名されたが釜江の名前が呼ばれることはなかった。

「続いて、育成枠…」

こちらも釜江の名前は呼ばれなかった。がしかし!

「3順目…釜江信也、投手、清千学園高校」

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