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ファイターの小説
名前:
パワプロファイター
日時: 2012/06/23 06:37
皆さんに私から、重大な告知をしなければなりません。ついに私は決意しました。私が自分の家の印刷機で紙に刷っていた小説の第1章から第9章までを、可能な限り毎日、このズダダンに発表したいと思います!このパワプロファイターこと「タカハシユウジ」が! この小説、その名も「イーグルスの星」!
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Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/05/26 22:36
No. 177
野田は狙い済ましたようにライト方向に強く叩いた。打球はグングンと伸びてゆく。秀行は、打球の行方をただ茫然と目で追うしかなかったのだった。
後続は打ち取ったが、秀行には悔しさがにじみ出ていた。これは何かの間違いだ。たまたまだろう。あの球はめったに打たれないはずだ。そう思いながら、マウンドを後にする。すると、河田が近づいてきて、こういった。
少しは人の話に真摯に耳を傾けることも重要なんだ。自分だけが正しいと思うな。
秀行は、「はいはい、そうですか」と払うよう言葉を返したが、なんだか気持ちがよくない。そして、いらだちながらベンチを後に。だが、この河田の言葉が妙に引っかかる秀行。寒さが身に染みる夜空の星々はどう見ているのだろう。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/05/26 22:39
No. 178
お読みいただき、ありがとうございました!
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/06/25 22:46
No. 179
第二十三章
一人の楽天二軍投手が最後の打者を空振り三振に仕留めてナインはハイタッチを始める。ベンチにいた秀行もその場でグランドにいた選手達を迎え入れた。
「やったでありんす、勝ったありんす!」
「藤原君、今日の君は凄かったな。二安打だよ!」
ウキウキしながら戻ってきた藤原にそう声をかけて軽くタッチを交わす。そこに七転コーチも近づいてきて、「藤原く〜ん、今日はコンパクトなスイングができていて良かったど〜ん!」と柔和な笑顔で褒めた。
「七転コーチ、ありがとうございますでありんす、これからも一生懸命頑張るでありんす!」
「でも、一軍の選手達に比べればまだまだ力は足りないけどね〜」
その七転の現実を思い知らせる発言に藤原は唖然とした後に落胆。すかさず秀行は励ましの言葉をかけたが、藤原はトボトボとベンチの奥へと引き下がって行った。
そんなこんなで教育リーグ全日程は終了。これまでの一軍昇格をかけた戦いで、結果を残して手ごたえを掴んだもの、それとは逆の選手それぞれである。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/06/25 22:48 修正1回
No. 180
次の日、シーズン前最後の一軍二軍の振り分けが行われた。秀行たちルーキーは、川又を除いて全員二軍ということに。下で存分に鍛えるという首脳陣の方針である。特に、秀行、三田、原田の投手組は、監督室で少し厳しい表情の木本からしっかりとした口調でこういわれた。
君たちは一か月の間、試合には登板させず、基礎練習をみっちり行ってもらう。その理由はわかるな? とにかく、しっかりと体を鍛えてもらうぞ。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/06/29 14:55
No. 181
原田は、監督の前で体を震わせていたが、表情は厳粛。三田は野心が沸々と煮えたぎっているような覚悟を決めているかのような顔。しかし、秀行は、そんな三田に負けず劣らずの闘争心が目に見えるような熱い感情が顔面に現れていた。秀行は心の中で誓う。
絶対、エースに上り詰めて巨人を倒してやる……!
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/06/29 14:58 修正1回
No. 182
一方、巨人軍の横田真司は……。
東京ドームで練習を終えた横田は、村田コーチから「原監督が呼んでいるぞ、監督室までこい、ということだ」と告げられ、その道を歩いていた。だが、横田には原監督から何を言われるかは想像に難しくない。
トントン、と監督室のドアをノック。原から「どうぞ」と言われ、「失礼します!」とハキハキした口調でドアを開ける。監督は椅子から立ち上がり、横田に近づいてはっきりとこう。
「横田、お前を開幕一塁スタメンで起用することにした。しっかり暴れてくれ、期待しているぞ!」
横田は初め、特別驚いた表情は浮かべなかったが、しかし、高卒ルーキーでありながら開幕一塁を任せられたのだ、しかも、原監督から直接。徐々に喜びが芽生えてくる。しかし、はしゃぐのは大人げない。横田はきりっとした顔だ。
「ありがとうございます、この期待に応えられるように頑張ります!」
いい声である。そんな彼に原監督は終始笑顔。そして、横田の肩をポンッと叩いた。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/06/29 15:00 修正1回
No. 183
丁度その頃、楽天イーグルスの球団オフィスに一台の黒い高級車が到着。ドアからは、物々しい表情を浮かべた壮年の男性数人が降りてくる。受け付けた楽天球団職員も厳しい表情で、彼らを迎えた。
彼らは、某プロ野球団の幹部たちである。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/06/29 15:22
No. 184
お読みいただきありがとうございました!
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/07/18 17:05
No. 185
第二十四章
大崎八幡宮、その神社は陸奥の大都会・仙台の街を見守るように、今日も悠然としたたたずまいである。一之鳥居、二之鳥居を通過すると、三之鳥居、そしてその先の境内に向かって、長い長い石の階段が伸びていて、普通に歩いて登るだけでも非常にきつい。だが、その両脇には、無数の巨木がそびえたち、参拝客に癒しを与えてくれる。まさに「神の力」ともいうべきか。
さて、その石段を全力で駆け抜ける一人の青年が。楽天イーグルスのユニフォームを着ている。彼は楽天のゴールデンルーキー、真上秀行。春の陽気で幾分温かくなったのも手伝い、彼は汗をダクダクと。そして、息を切らせながら走り登りゆく。
しばらくして登りきると、新固コーチが「よし、タイムが縮んだにゃ〜、頑張ったにゃ〜!」と労わりの言葉を。それに続いて、先に走り終えて息がまだ整っていない原田も「お疲れ、秀行くん!」と、スポーツドリンクを手渡した。次は三田の番である。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/07/18 17:07
No. 186
秀行は、無論三田を意識してしまう。彼の激走を全て、目に焼き付けようと、じっと凝視する。しばらくして、三田も息を大きく切らせながら走り登り終えた。すると新固コーチは少しビックリとした表情を浮かべ、こう。
「三田〜、秀行よりも一秒半も速かったにゃ〜、頑張ったにゃ〜!」
三田、この場で秀行に顔を向け、どうだと言わんばかりの顔である。
「ハハッ、残念だったな、秀行。まぁ、次は俺を越せるように頑張るんだな!」
ムッとする秀行。すると、その空気を原田が嫌った。
「秀行くん、ドンマイ!」
それを聞いた三田は、嫌味ににやけながら秀行を見るのみ。次は球場のブルペンで投げ込みだ。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/07/18 17:09 修正1回
No. 187
一方、秀行の母校である誠城高校の野球部は、甲子園常連校と練習試合をしている。現在7回裏二死満塁、打者は正だ。ここで本塁打を打てば、大逆転である。
相手チームの捕手と内野陣は、マウンドに集まり、グラブを口に当ててヒソヒソと話し始める。正は、その様子を見つつ、素振りをしながら、バッターボックスへ。彼は温和な性格だが、勝負事になると、戦士のような凛々しい顔になる。
しばらくして相手チームの守備陣が持ち場に戻り、プレーが再開。正は心を研ぎ澄ませ、集中。それが顔に現れる。それ見ていた相手投手は、ひるんだ。捕手は、気合を入れんが為に、バンバンとミットを拳で鳴らす。しかし、効果はほとんどなし。放たれたカーブは見事にすっぽ抜けた。真ん中高め。正は小さく呟いた。
「しめた……!」
真っ芯でとらえられた打球はセンター方向にグングン伸びて、場外へ。誠城ナインは狂喜乱舞。これが決勝点となったのである。
この試合、多くのプロ球団のスカウトが集まっていた。その中には、楽天イーグルスのスカウトマンの姿も。正は十分に彼らに強烈な印象を与えることに成功したのだった。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/07/18 17:12 修正1回
No. 188
その頃、春生は、仙台のアパートに引っ越しを済ませていた。晴れて大学生活に向けて新たな暮らしが始まるのである。そんな彼女には、不安はもちろんあるが、ウキウキとした希望も。
春生は、窓から外を眺める。大都会、きれいな仙台の雰囲気を一望して、とても嬉しい気分になった。新しい生活への希望も更に。
そんな彼女は、ちょっと外出したい気分になった。バッグを片手に外へ。その刹那であった。ドーンッと、出会いがしらにいきなり人にぶつかり、春生は尻もちを。
「痛たたた……、すみません、大丈夫ですか……?」
申し訳ないと思った春生は、痛がりながら相手に詫びる。すると、相手も同じくバツが悪そうなな顔をして言葉を返した。
「う〜ん、こっちこそごめんなさい……、大丈夫?」
二人は顔を合わせる。すると、二人は仰天した。
「あ……、朋子!?」
「そっちこそ、アンタ春生じゃん!」
両者、実は小学生時代の親友同士である。二人はなつかしさに駆られ、嬉しい気分に。
「久しぶりだね、朋子、仙台に来てたんだ〜!」
「そうよ、だって私ね、『仙台かしまし女子大学』に入ったんだもん!」
「うそ〜、私と同じ学校じゃん、学部は?」
「うん、文学部の歴史学科だよ〜!」
「え〜、私もだよ、また同じになれるんだね!」
「ホントだね、これからよろしくね、……、そうだ、今ここら辺で話題のスイーツ店があるんだって。食べに行こうよ、早く早く!」
「本当に、行こう行こう!」
そして、二人は仲良く仙台の街中に繰り出していった。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/07/18 17:29
No. 189
お読みいただき、ありがとうございました!
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/08/12 22:46 修正1回
No. 190
第二十五章
五月も中旬まで過ぎた。五月晴れなこの日の山形県東村山郡中山町にある中山公園から、快い打球の音やボールがミットやグラブに収まる音が響いていた。何故なら、そこに球場があるから。名は「荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた」である。
両翼は100メートルでセンターは120メートル、フェンスの高さはレフト・ライトが3.0メートル、センターは2.0メートルと、実に広い野球場だ。外野スタンドは芝生席、スコアボードはLEDで、近代的でもある。そしてその球場は、楽天イーグルス二軍の本拠地でもあるのだ。
数日後に、この新しい球場で、プロアマ交流戦が幕を開ける。楽天イーグルス対某大学野球部の試合だ。だが、ただの試合ではない。注目と期待が集まる一戦なのだ。なぜなら、イヌワシ球団の期待の星が「プロ初登板」を果たすからである。その名は、真上秀行。今日の彼は、調整の為にブルペン投げ込みをしている。心地よいミットの音を響かせながら。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/08/12 22:48
No. 191
いいね〜、ナイスボールナイスボール!
今日のブルペンキャッチャーは、運河先輩だ。今の彼は本当に上機嫌。無論、秀行の仕上がり具合が素晴らしいからである。かけ声が快活に。
「次、直球行きまーす!」
秀行は元気のいい声を出した後、振りかぶってノビが抜群のストレートを放る。空気を切るようなスピンの音は、今日も気持ちが良すぎるくらいキレのいい音を出している。そして、ミットにスパーン、と。
「秀行、今日も良いぞ〜、だけど、あまり無理は禁物だから今日はここまでにしようか」
運河は、ニコニコしながら立ち上がる。
「そうっすかね〜、俺はまだまだいけますけど……」
「ダメだ、高校野球じゃないんだからな、お前はもうプロの選手だ、力をうまく抜くことも勉強の一つだぞ?」
「……、そうっすかね……、じゃあ、今日はここで上がりにします」
秀行は、水分を摂りながら運河とブルペンあとにしようとする。と、秀行はふと立ち止まった。きょとんとしている。
「どうしたんだ、秀行」
「いや……、ネットの裏に……、女の子が……」
「女の子〜?」
運河も振り向く。すると、そこに、ごそごそと道具らしきものをカバンに詰め込んでいる淵なしメガネの女の子がいた。身長は小さい。
「ん……?」
秀行は何かを見つけた。
「どうした、秀行?」
「あの娘……、スピードガンで俺の球を測っていたのかな……、全然気づかなかった……」
「あぁ〜、確かに、それ詰めているな……」
運河は顎を指で触った。すると、彼女は気付いたのか、ツカツカと足音を立てながらこっちに向かって来た。堅苦しい表情である。そして、一言二言。
「……、アンタには負けない、見ているがいいわ……、ふん!」
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/08/12 22:50 修正1回
No. 192
刹那にニヤッともしていた。そして、そのまま後にする。
「運河さん、何者ですかね、あの娘……」
「う〜ん、でも、テレビで見たことが無いでもないかな〜?」
「そうっすか、俺は記憶にないっすね〜?」
すると、そこにいきなり一声が。
「日奈子ちゃんでありんす!」
いつの間にかそこに。神出鬼没な藤原である。
「ひなこ……?」
目がテンの秀行だ。
「そうでありんす、今から説明をするでありんす……」
彼女、名前は沢玉日奈子(さわたま・ひなこ)という。年齢は十六歳。ニヤニヤクドクドとした藤原の説明によると、彼女は今年に入ってから注目を集め始めた沢玉大学野球部の新監督で、同大学理事長の孫だということである。アメリカの某名門大学の大学院で野球戦略論を学び、博士号を取得した天才少女である。彼女はデータ野球を駆使して弱小沢玉を立て直すことができるかが、注目されている。だが、知っている人は知っているが、どちらかというと、秀行フィーバーの影に隠れてしまい、特に、大学野球に興味がない秀行は彼女に関しては無頓着であった。
「へぇ〜、そんなにすごい女の子なのか……」
「そうでありんす、秀行くん、その日奈子ちゃんが率いる沢玉大学と明後日戦うでありんす、たのしみでありんす〜!」
ウキウキとにやけ続ける藤原である。
「そうか……」
秀行は口を開く。
「いい相手になりそうだな、でも、勝つのは俺たちだ、天才だとは言っても女の子に負けるわけにはいかないよな!」
自信があふれている。
「そういうところが秀行くん、さすがでありんす!」
「受けて立ってやろう!」
そこへ、運河も。
「よし、二人とも、その気持ちを試合でも発揮してくれよ!」
彼の声援は力強いものだ。
「はい!」
二人の返事も快い。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/08/12 22:52 修正1回
No. 193
この日の夜、練習の疲れを風呂でとった秀行は、自販機に向かって、一人ホテルの廊下を歩いていた。すると、スマートフォンの着信音が鳴り始めた。電話だ。相手は、春生。耳に当てて、出る。
「もしもし、春生?」
そして、しばらく話をした。本当に、しばらく、しばらく……。そして、秀行は通話をきる。すこし、沈黙。そして、徐々に興奮し始めた。
「春生が……、応援にくる……、絶対勝つぞ……!」
そして、ドリンクを買い、一気に飲んで、部屋に戻り、寝た。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/08/12 22:54
No. 194
お読みいただき、ありがとうございました!
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/09/15 18:56 修正1回
No. 195
第二十六章
スタジアムの芝生席、内野席には、続々と観客が入り始めている。プレイボールまで残り一時間半、賑わいを見せているのだ。プレイボールは一時半の予定である。
この日の天気予報では、曇りのち雨、それが当たったのだろうか、とてもお日柄が良いとは言えない、厚く、暗い灰色の雲が空をおおっている、雨が降りそうだ。
さて、内野席には、かしましい三人組がそろって席に座り、食事をしながらおしゃべりを。真ん中には春生、そして、アパートで再会した古い親友の不知火朋子(しらぬい・ともこ)、さらに緑淵のメガネをかけた、いかにもおとなしそうで理知的な顔をしている女の子、後藤田育美(ごとうだ・いくみ)が両隣である。
「春生〜、お日柄が良くないよ〜、秀行さんの晴れの舞台が台無しだよ〜……」
朋子は嫌そうな顔をしながら春生の左肩をゆする。
「朋子〜、これくらいでわがまま言わないでよ〜、『アタシも行きたい〜!』って言っていたくせに……」
「むぅ〜……、春生〜、お天気になる魔法かけてよ〜、も〜う!」
「もう、朋子……」
「春生をそんなに困らせたいの、朋子」
落ち着いた顔で、育美。さらに続ける。
「野球選手もサッカー選手も、大降りの雨の中であっても、体動かして酷使しなければならない時もあるの、ただ観ているだけの私たちは文句をいわない、でしょ?」
「なによ〜、単なる冗談よ〜、まったく育美はジョークが分からないんだから〜……」
「はい、二人とも、これでお開きね!」
春生はここで割って入った。さらに。
「言い争っている暇があったら、とにかくお弁当食べてね、試合を楽しみ待つの、ね!」
朋子と育美は納得、この三人の中心にはいつも春生がいる、もっとも彼女自身にはそのつもりは毛頭ないのだが、いつも最後はまとめ役だ。
Re: ファイターの小説
名前:
ファイター・ドクトリン
日時: 2013/09/20 21:32
No. 196
午後の一時、楽天側のロッカー・ルームでは、選手、コーチ陣、監督が一同に集まり、オーダーの発表が行われようとしているところだ。木本監督は厳粛な面持ち、選手、コーチたちにも緊張感が生まれる。そして、監督が口をひらく。
全員そろっているな、今日のスタメンを発表する、一番、ショート、岩尾! 二番、セカンド、木村! 三番、ライト、……
監督から名前を呼ばれる度、選手たち(ただし、岩尾は除く)は、生きのいい声をだす。そして、彼の名前も。
「九番、ピッチャー、真上、以上だ、諸君、期待しているぞ、さぁ、しまっていくぞ!」
選手一同(同じく、岩尾だけは、以下略)、気合の入った声を上げる。
選手たちがベンチに向かう、秀行は誰かキャッチボールの相手は誰かいないかとキョロキョロしていたとき、岩村が近づいて来て、声を。
「岩村さん……」
秀行は立ち止まった。
「秀行、俺がキャッチボールの相手してやろうか?」
「え、いいんですか、ありがとうございます!」
「いやぁ、なに、今日は俺の打棒でお前を援護してやるよ、元大リーガーの意地を見せてやる!」
秀行にとって、この言葉が何よりも心強かった、闘志が沸々と沸いてくるようだった。
「俺もベスト・ピッチを見せてやりますよ、見ていてください!」
意気揚々としている、岩村もそんな彼をみて笑顔に。
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